サイトを活用してうまく集客ができているかどうか判断する一つの指標「CVR」。
何となく意味は知っているけど深く理解できていない方や、サイトのCVRが悪化しているから改善策を知りたいという方はいませんか?
今回はそんな方のために、5分でCVRが理解できるように解説をしていきます!
CVRってなに?
最近よく耳にする「CVR」は、サイトをうまく活用して集客ができているかの一つの指標です。CVRの意味があいまいという方もいるのでは?
今回はビジネスの場面で困らないように、「CVR」を5分でわかるように解説していきます。
CVRの前に。CV(コンバージョン)って?
CVRは「CV」の「R(Rate:割合)」を表していて、CVをどれくらいの確率で獲得できているのかを表します。
それでは、CVとはどういったものでしょうか。
CV(conversion:CV)は、日本語で表すと「変換」「転換」といった意味になります。マーケティング分野では、自分の目標とした行動(契約・購入など)を顧客がとり、最終的な成果につながるということを表します。顧客の意思が「変換」「転換」し、契約や購入につながったということがコンバージョンの意味につながります。
CVの定義(コンバージョンポイント※)は製品・サービスによって変化します。例えば、ECサイトのコンバージョンポイントは商品購入ページ、製品の紹介サイトの場合はお問い合わせや資料請求、webメディアであれば会員登録やメルマガの登録など、多種多様です。
目的を考えて、コンバージョンポイントを設定する必要がありますね。
そして、マーケティング分野においては、いかに効率的にCV数を増やすかが課題となります。
(※)コンバージョンポイントとは、購入やお問い合わせなどサイト運営企業が設定した成果が発生したとするポイントのことです。
CVRの意味
前の章でも少し解説した通り、CVRは(Conversion Rate:コンバージョン率)を表します。コンバージョン率は対象のサイトに訪れたユーザーが、契約・購入などの最終的な成果につながった確率を表します。確率なので、単位は「%」で表します。
CVRの数値が高ければ高いほど、効率的に成果をあげることができているということですね。
CVR算出の仕方
CVRは以下の式で表します。
CVR(%)=CV(コンバージョン)数÷訪問数(※)×100
(※)広告なら「クリック数」、サイトの解析なら「セッション数」が母数に入ります。
いくつか例をあげてCVR算出の仕方を確認してみましょう。
【例1】
主に女性の靴を取り扱うECサイトAがあります。ECサイトAのコンバージョンポイントは、購入です。ECサイトの訪問数が321のうち、購入につながったのは11件でした。
11(CV数)÷321(セッション数)×100=3.42(%)
よって、ECサイトAのCVRは3.42%です。
【例2】
ITツールを提供する会社が出すリスティング広告Bがあります。リスティング広告Bのコンバージョンポイントは契約です。リスティング広告Bは763クリックされた内、5件契約につながりました。
5(CV数)÷763(クリック数)×100=0.66(%)
よって、リスティング広告BのCVRは0.66%です。
CVRの目安の数値は、製品やサービス、コンバージョンポイントによって変化します。
CVRとCTRの違いとは?
CVRによく似た言葉で、「CTR」があります。表記の仕方は似ていて、区別が難しいと思われがちですが、しっかり意味を理解すれば間違えることもありません。
CTRは「Click Through Rate」の略で、クリック率を表します。
クリック率とは、検索エンジン上などでサイトが表示された回数のうち、クリックされた回数の割合を表します。
CTRは以下の式で表します。
CTR(%)=クリック数÷表示回数×100
こちらも例を一つあげてみましょう。
【例】マーケティング関連の情報を紹介しているメディアサイトCがあります。メディアサイトCは ユーザーに2700回表示されたうち、320回クリックされました。
320(クリック数)÷2700(表示回数)×100=11.9(%)
よって、メディアサイトCのCTRは11.9%です。
CVRの数値の目安は?
CVRの目安の数値は、製品・サービスの違いやコンバージョンポイント違いによって差があります。業種別のCVRの平均の目安は、以下の通りです。
コンサルティング・ファイナンス 10%
メディア・出版 10%
教育・医療 8%
ソフトウェア・クラウド 7%
技術機器・ハードウェア 5%
製造業・生産財 4%
旅行・サービス業 4%
小売・EC 3%
非営利団体 2%
その他 8%
業種間で多いと8%もの差が生まれています。
※参考:カイロスのマーケティングブログ「コンバージョン率の目安と業界別平均値」
https://blog.kairosmarketing.net/contentmarketing/conversion-average-140320/#i-2
CVRが低い原因は?
CVRが低い原因はさまざま考えられますが、広告など集客段階の原因1つとサイト内の原因2つをご紹介します。
【広告など集客段階の原因】
CVRが低い原因1:競合が多い
そもそも競合が多いことが、CVRが低い原因になっている可能性があります。
インターネット広告を出す企業が年々増え、ユーザーとしては比較する企業が増えメリットがある一方、広告主は競合が増えユーザーが分散してしまうといったデメリットがあります。
適切な広告の運用やSEOの対策によって、広告をなるべく上位に表示させることで改善が期待できるかもしれません。
【サイト内の原因】
CVRが低い原因2:広告の内容とサイト内の内容に差がある
広告とサイトの内容に相違があると、サイトに訪問したユーザーが離脱してしまう可能性が高まります。
極端な例をあげれば、24時間通えるジムを探している男性がいて、「24時間通える!〇〇駅徒歩3分のジム!」という広告を見て興味を持ち、サイトに訪問しました。しかし、実際は22時で閉まり、駅から徒歩10分も歩く立地で広告とサイトの情報に相違がありました。男性は騙された気分になり、そのまま離脱する可能性が高いです。
CVRが低い原因3:サイトがわかりにくい
サイトがわかりにくいと、ユーザーが製品・サービスを理解できません。すると、CVRにつながりにくいです。
サイトの内容がわかりづらかったり、サイト内に情報が詰まりすぎていると、せっかくサイトを訪問してきたユーザーが、成果行動をとらずに離脱してしまう可能性が高まります。
「どうやってサイトを知ってもらうか」だけではなく、「サイトを訪れたユーザーを逃さない」という工夫も必要ですね。
また、お問い合わせをコンバージョンポイントとして考えている場合、お問い合わせフォームを見つけづらいこともCVRの低下につながるので注意です。
誰が見てもわかりやすいサイト作りが必要ですね。
CVRを改善するには?
CVRが高いということは、効率的にCV(コンバージョン)を獲得しているということです。
それでは、CVRを改善するにはどのような施策が必要でしょうか。
【集客段階の広告の改善案】
検索語句と設定キーワードを見直す
Web広告(特にリスティング広告)においてCVRを改善する施策のひとつとして、検索語句とキーワードを見直すということがあります。
広告は、サイトを見てほしいユーザーが検索しそうなキーワードを考え、設定します。しかし、意図しないキーワードで検索したユーザーに広告が表示され、サイトが表示される場合があります。
意図しないキーワードでサイトにたどり着くユーザーを減らすためにも、設定したキーワードを見直してみましょう。
さらに、キーワードのマッチタイプ(※)を見直すことで、意図しないキーワードでサイトにたどり着くユーザーを減らし、CVRの改善につながります。
(※)マッチタイプとは、設定したキーワードに対してユーザーが検索したキーワードがどのような形式の場合に表示するか決めたものです。マッチタイプには、「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3種類があります。
【サイト内の改善案】
構成を見直す
サイトの構成を見直すこともCVR改善につながります。
サイトが見にくい場合、ユーザーは必要な情報が見つからないと判断し、サイトから離脱してしまう可能性があります。
ユーザーに知ってもらいたい情報がすぐわかるようなサイト作りが必要です。
また、サイトの表示速度が遅いことは、ユーザーがストレスを感じ離脱につながります。
近年は、電波状況が良くない環境でスマホやタブレットを利用して情報を獲得するユーザーが増え、サイトの表示速度が重要視されています。どんなに見やすいサイトを作っても、表示速度が遅いとユーザーにストレスを与え、そのまま離脱してしまう可能性が高いので注意です。
コンバージョンポイントを変更する
コンバージョンポイントを変更することは根本的な解決策ではありませんが、コンバージョンを集めやすいポイントに注力することで、その先の大きなコンバージョンにつながるといった可能性があります。
例えば、コンバージョンポイントを「契約」に設定したITシステム会社Fがあるとします。しかし、契約はハードルが高く、CVRが伸び悩んでいました。そこで、コンバージョンポイントを契約の手前の「見積り」に設定して、見積りをアピールする訴求を行いました。するとCVRが改善し、見積りを受け、そのまま契約してくれるといった流れが完成しました。
コンバージョンポイントを変更、つまり訴求するポイントを変更することで本当の目的である契約の成果が得られていますね。
CVR改善ツールを利用する
ここまでCVR改善のためのさまざまな手法を紹介しましたが、CVRの改善ツールを活用するのも効果的です。
CVR改善ツールにも様々な種類があります。サイト上でユーザー一人ひとりに合わせた情報提供を行う「Web接客ツール」や、問い合わせや商品購入のフォームを入力しやすいようにカスタマイズする「EFOツール」といったものなど、ツールによって目的や用途が様々なので、的確に使い分ける必要があります。
ここでは、「Web接客ツール」と「EFOツール」からそれぞれ1点、おすすめのサービスをご紹介していきます。
TETORI(テトリ)
TETORI(テトリ)は、ユーザーの属性や行動履歴に合わせて、サイト上の要素をパーソナライズして表示することができる機能を持ったWeb接客ツールです。
TETORIの主な機能は、
・ユーザーの情報(サイト上での行動履歴・年齢や性別などの属性情報)を見る
・シナリオを作る(誰にどんな情報を届けるか設定する)
・効果分析をする
の3つです。
webサイトにどのようなユーザーが訪れて、どのような行動をとったのか確認した上で、それぞれのユーザーに対して適したサイトになるようシナリオを作成します。シナリオ導入後は、CVRなどの指標をもとに効果を分析し、次のシナリオ作成や別の方法でのアプローチにつなげることができます。
TETORIは200社以上に導入されています。
月額1.1万円からの低価格で導入ができ、全ての機能を無料で試用ができるので、コストはかけられないけどCVRを改善したいという企業におすすめです。
サイトURL:https://www.tetori.link/
EFO CUBE(イーエフオーキューブ)
お問い合わせフォームを入力するとき、入力項目が多くて面倒だなと思った経験はありませんか?また、スマホで入力するとき、電話番号を入力したいのに自動で数字キーボードになってくれないなど、かゆいところに手が届かないフォームが多いと思いませんか?。
そんなフォームはユーザーの離脱を招いてしまいます。
そこで役に立つのが「EFOツール」です。EFOは日本語で「EntryFormOptimization(エントリーフォーム最適化)」を意味し、わかりやすく、入力しやすいフォームを実現するために使われるツールです。
EFO CUBEはフォームにおける離脱率を下げる=CVRを上げるために、ユーザーの入力作業をサポートするツールです。
フォームの入力を補助する以外にも、離脱したユーザーのデータを解析することも可能で、フォームの改善につなげられます。
EFO CUBEは1ドメイン月額55,000円の利用料がかかりますが、初期費用・サポート費用ともに無料で、初期費用を抑えたいという企業におすすめです。さらに、専任のスタッフのサポートを受けながら、約2週間で利用開始ができるので、スピーディーにCVRの改善を期待できます。
サイトURL:https://www.efo-cube.info/
【番外編】他にCVが関係している指標
CVに関係する指標はCVRだけではありません。
CVR以外にCVに関係する指標のひとつとして使用頻度の高いものに「CPA」があります。
CPAは「Cost Per Action」の略で、コンバージョン単価を表します。つまりCPAとは、1件CVを獲得するのにかかった費用を表します。
CPAは以下の式で表します。
CPA(円)=広告費用(円)÷CV数
CPA算出の例を挙げます。
【例】インターネット広告会社Dが自社の広告を出し、契約を3件獲得するのに18,000円の費用がか かりました。
18,000(円)÷3(CV)=6,000(円)
よって、インターネット広告会社Dが出した広告はCPA6,000 円となります。
CVRの数値を意識してみましょう
いかがでしたか?今回はCVRを5分でわかるように解説しました。
マーケティングの場面でとても重要な数値である「CVR」。
CVRの数値が良いということは、ビジネスが好調であることを表しているので、CVRの向上をめざしたいですね。
ぜひ、ここで紹介した改善策やツールを使って、CVRの改善をはかってみましょう!