【2024年最新】電子契約システム比較5選!機能やメリット、関連法、比較ポイントを分かりやすく解説

  • 2024.03.26
  • 更新日:2024.03.26
  • 契約書管理
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【2024年最新】電子契約システム比較5選!機能やメリット、関連法、比較ポイントを分かりやすく解説

【2024年最新】電子契約システム比較5選!機能やメリット、関連法、比較ポイントを分かりやすく解説

【2024年最新】電子契約システム比較5選!機能やメリット、関連法、比較ポイントを分かりやすく解説

電子契約システムはスムーズな契約の締結を実現できるサービスです。業務効率の改善や在宅勤務時における業務遂行のために導入している企業が増えてきています。

電子契約システムには様々な種類があり、電子契約のルールやシステムの機能・特徴などをしっかり理解した上で、自社に最適なシステムを選ぶ必要があります。この記事では電子契約システムについて、電子契約に関する法令やシステム利用のメリット・注意点、機能などを説明しながら、おすすめの電子契約システムについて比較紹介します。電子契約システムを導入しようと検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

電子契約システムとは

電子契約システムとは、オンライン上で契約を締結できるシステムです。契約書をシステム上で作成、もしくはアップロードし、取引先に送信して電子署名やタイムスタンプを付与してもらい、オンラインで返送してもらう仕組みになっています。

従来の紙を使った契約では、契約書を紙で作成し、必要があれば印紙を貼り付け郵送、相手が署名と押印の上、再び郵送してもらう必要がありました。しかし電子契約システムを使えば、紙への印刷も郵送も、印紙の貼り付けも必要ありません。郵送に掛かる時間も削減することができるため、スピーディーな契約締結を実現できます。

電子契約システムの種類

電子契約は「当事者型」と「立会人型」の2つの種類に分けることができ、電子契約システムも契約の種類に応じて2タイプに分けられます。

当事者型の電子契約

当事者型の電子契約は、電子認証局が発行した電子証明書を用いて契約する方法です。

電子証明書の発行には本人確認とその他手続きが必要で手間がかかります。契約する両者がそれぞれ電子証明書を取得・維持する必要があり、片方のみが取得・維持している場合は当事者型の電子契約を締結することはできません。

しかし、高い本人性を確保するため、実印を使うような重大な契約を電子取引で行う際に向いています。

立会人型の電子契約

立会人型の電子契約は、電子契約システムの提供事業者がメールによって本人確認を行い、契約を締結する方法です。

電子証明書は不要で、手間がかからずスムーズに契約することができます。

しかし当事者型の電子契約と比べて本人性の担保に劣り、立会人型の電子契約は日常的な契約業務での利用にとどめるべきでしょう。

電子契約システムの機能

様々な種類の電子契約システムが存在しますが、多くのシステムで次のような機能が搭載されています。これらの機能によって、今まで書面で行っていた契約書に関する業務をオンラインで完結させることができます。

  • 契約書テンプレート機能
  • ワークフロー管理機能
  • 契約書送信機能
  • 契約書合意機能
  • ステータス管理機能
  • リマインド機能
  • 電子署名・タイムスタンプ機能
  • データ保管機能
  • 検索機能
  • インポート機能
  • 権限管理機能
  • API連携機能

電子契約に関する法令

電子契約システムを利用する上で把握しておくべきことは、電子契約に関する法令です。具体的には「電子署名法」と「電子帳簿保存法」の2つです。これらを遵守できる電子契約システムを導入しなければなりません。電子署名法と電子帳簿保存法についてそれぞれ解説します。

電子署名法

電子署名法とは、「電子署名及び認証業務に関する法律」を正式名称とする、電子署名や電子契約に関するルールを定めた法令です。2021年に施行されています。

契約は口頭でも成立しますが、それを証明するためには何らかの形にする必要があります。一般的な方法が紙の契約書を使った方法です。紙の契約書の法的効力は民事訴訟法第228条において定められています。

(文書の成立)

第二百二十八条 文書は、その成立が真正であることを証明しなければならない。

 文書は、その方式及び趣旨により公務員が職務上作成したものと認めるべきときは、真正に成立した公文書と推定する。

 公文書の成立の真否について疑いがあるときは、裁判所は、職権で、当該官庁又は公署に照会をすることができる。

 私文書は、本人又はその代理人の署名又は押印があるときは、真正に成立したものと推定する。

 第二項及び第三項の規定は、外国の官庁又は公署の作成に係るものと認めるべき文書について準用する。

引用:e-Gov法令検索

紙の契約書に法的効力を持たせるには、契約者本人による押印が必須であるのは、この第4項があるためです。しかし電子契約では契約書はデータとなるため、紙のように押印することはできません。そこで電子契約において契約書に法的効力を持たせるために電子署名法が定められています。特に重要な部分が第2条と第3条です。

(定義)

第二条 この法律において「電子署名」とは、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に記録することができる情報について行われる措置であって、次の要件のいずれにも該当するものをいう。

 当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること。

 当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること。

 この法律において「認証業務」とは、自らが行う電子署名についてその業務を利用する者(以下「利用者」という。)その他の者の求めに応じ、当該利用者が電子署名を行ったものであることを確認するために用いられる事項が当該利用者に係るものであることを証明する業務をいう。

 この法律において「特定認証業務」とは、電子署名のうち、その方式に応じて本人だけが行うことができるものとして主務省令で定める基準に適合するものについて行われる認証業務をいう。

第二章 電磁的記録の真正な成立の推定

第三条 電磁的記録であって情報を表すために作成されたもの(公務員が職務上作成したものを除く。)は、当該電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名(これを行うために必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定する。

引用:e-Gov法令検索

電子契約では、電子署名を契約者本人が行い、かつ、データの改変が行われていないことを後で確認できることが、法的効力を持つために必要な条件となります。

電子帳簿保存法

電子帳簿保存法とは、契約書や請求書、領収書などの書類を電子データで保存することを認めた法令です。従来では紙で保存することが義務付けられていましたが、電子帳簿保存法ができたことで電子データでの保存が認められ、管理の手間や管理スペースの問題を解決できるようになりました。

電子帳簿保存法は対象書類の種類によって「電子帳簿等保存」「スキャナ保存」「電子取引」の3つに分けられます。電子契約システムで取り扱う契約書は電子取引に区分され、電子帳簿保存法の改正により、2024年1月以降、原則“データ”で“要件に則って”保存しなければいけなくなりました。以前は紙に印刷したものを原本として保存することが認められていましたが、紙での保存は認められなくなった点に注意しましょう。

電子取引には真実性と可視性の2つの要件があり、真実性の要件は改ざんされていないことを保証するため、可視性の要件は後から書類を確認するために定められています。

  • 改ざん防止のための措置をとる。「タイムスタンプ付与」や「履歴が残るシステムでの授受・保存」といった方法以外にも「改ざん防⽌のための事務処理規程を定めて守る」でも構いません。
  • 「⽇付・⾦額・取引先」で検索できるようにする。専⽤システムを導⼊していなくても、①索引簿を作成する方法や、②規則的なファイル名を設定する方法でも対応が可能です。(※2年(期)前の売上が1,000万円以下であって、税務調査の際にデータのダウンロードの求め(税務職員への提示等)に対応できる場合には、検索機能の確保は不要です。
  • ディスプレイ・プリンタ等を備え付ける。

引用:国税庁│電子取引データの保存方法をご確認ください

電子契約システムで契約を締結した場合、電子帳簿保存法の要件に則って契約書のデータを保存しなければなりません。つまり、電子契約システムを導入する際は電子帳簿保存法に対応しているかを確認しておく必要があります。公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)の認証マークのある製品は機能要件を満たしているため、システムの比較検討の際に参考にしてみましょう。

電子契約システムのメリット

電子契約システムを導入することで、具体的にどのようなメリットがあるのか解説します。

コストの削減

紙の契約書を用いる場合、印刷代、収入印紙代、郵送料が発生します。しかし電子契約システムを利用すれば、紙に印刷する必要も、収入印紙を貼り付ける必要も、契約相手に送付する必要もなく、それらのコストを丸ごとカットすることができます。

また、紙の契約書はファイルに入れて棚に保管している企業が多いのではないでしょうか。保管する書類が増えるほど、必要なスペースは増えます。自社ビルでない限り、書類を保管しているスペースにも賃料が発生します。電子契約システムでオンライン上に契約書を保管すれば、いくら書類が増えてもオフィスのスペースを圧迫することはありません。

社内稟議の効率化

社内稟議の申請から承認までを電子契約システム上で行うことができます。紙の契約書の場合、多忙な役職者がなかなかつかまらず、社内稟議が滞ってしまうことがあります。一方、電子契約システムでは各自がオンライン上で契約書を確認することができ、ステータスもリアルタイムに確認できるため、社内稟議をスムーズに通すことができます。

契約締結の迅速化

ボタン1つで相手に契約書をオンライン上で送信することができ、相手も簡単に確認、合意して返送することができるため、書類送信から即日で契約を締結することが可能です。紙の契約書を郵送でやり取りするよりも圧倒的な速さです。

契約関連業務の効率化

契約書の印刷や郵送の手配、ファイリングなど、こまごまとした契約関連業務をカットすることができます。後で契約書を確認したい場合も、検索機能ですぐに目的の契約書を確認することができ、わざわざファイルの中から探す必要がありません。

コンプライアンスの強化

電子署名法と電子帳簿保存法に対応した電子契約システムであれば、ただ利用するだけで法令を遵守することができます。また誰がいつデータを編集したかを確認できたり、締結済みの書類を編集できないように鍵をかけたりできるため、改ざん防止につながります。アクセス権の制限により情報漏洩の防止にもなります。

リモートワークの導入

電子契約システムにログインできれば、どこからでも電子契約書を作成、送信したり、合意して返送したりすることが可能です。社内稟議を通す際に、確認が必要な社員が在宅勤務であったり、契約書の送付先が在宅勤務者であっても、契約書のためにわざわざ出社する必要もなく、スムーズに締結することができます。

【比較】おすすめの電子契約システム5選

電子契約システムについて、機能やメリット、関連する法令などを解説しました。それらを踏まえて、おすすめの電子契約システムをご紹介します。

OPTiM Contract

OPTiM ContractはAIを活用した電子契約システムです。契約書をアップロードするだけで記載されている内容をAIが抽出し、自動で管理台帳を作成してくれます。また、契約期間の終了が近づくと自動で通知されるため、契約の終了や更新を見落とす心配がありません。

紙の契約書をスキャンし、OCRによりデータ化することも可能です。クラウドサインやGMOサインなどの他システムとも連携可能で、紙の契約書や様々な電子契約システムの契約書を一元管理することができます。

電子帳簿保存法に対応しており、JIIMA認証を取得しているOPTiM Contractであれば、安心して使用することができるでしょう。無料トライアルが用意されているため、本導入の前に使用感を確認することが可能です。

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クラウドサイン

クラウドサインは弁護士が監修した電子契約システムです。法令遵守の点から安心感があり、官公庁や金融機関でも使用されています。

slackやSalesforceなどの外部サービスとの連携が可能で、業務効率の改善につなげることができます。月3件までの送信、1ユーザーまでであればFree Planで利用可能です。

freeeサイン

freeeサインはAIが契約書の内容からリスクを見つけ出して修正を提案したり、契約書のドラフト作成を補助したりしてくれる電子契約システムです。

freeeのその他のプロダクトやkintoneやSalesforceなどの他社CRMとの連携も可能です。IPアドレス制限機能を使用すれば不正アクセスを防げます。

GMOサイン

GMOサインは立会人型と当事者型の両方に対応した電子契約システムです。権限設定や閲覧制限によって部外秘の資料も管理することが可能です。

不動産業界向け、人事部門向け、自治体向けなど特化型サービスも用意されています。お試しフリープランも用意されているため、しっかり操作性や機能を確認してから本格的に導入することができます。

WAN-Sign

WAN-Signは独自の強固なセキュリティ体制と内部統制機能により安全性を確保した電子契約システムです。立会人型、当事者型の両方に対応しています。

導入前から導入後まで、専任担当者の無料サポートを受けられます。不明な点があっても相談しやすく、具体的な活用方法を教えてもらえます。

電子契約システムの比較ポイント

電子契約システムを導入する際は、複数の製品をしっかり比較してから導入システムを決めましょう。比較のポイントを解説します。

法的効力の程度

電子契約には当事者型と立会人型の2タイプあることを説明しました。電子契約システムを導入する際は、システムで取り扱う予定の契約がどのタイプであるかを確認してからシステムを選びましょう。当事者型と立会人型でそれぞれ別のシステムを導入するのはおすすめしません。両方の契約タイプに対応する必要がある場合は、両方に対応している電子契約システムを選びましょう。また片方のみの契約タイプで十分な場合は、両方に対応しているシステムでは機能を活用しきれません。必要な契約タイプに合わせてシステムを選びましょう。

取引先の負担

電子契約システムは契約書を送付する側のみがシステムのアカウントを持っていれば使用できるものと、送付する側と受け取る側の両方がアカウントを持っていなければ使用できないものがあります。取引先に電子契約システムを用いた契約締結を求めるのであれば、できる限り相手に負担をかけたくないものです。アカウント作成の有無だけでなく、分かりやすい操作方法であるか、セキュリティに問題ないかなども確認しておきましょう。

導入数や実績

契約書は契約の内容や法的効力を証明する大切な書類です。そのため電子契約システムはエラーが起こるようなことなく安定して使用でき、強固なセキュリティ対策が施されている必要があります。導入数や実績が確かなシステムであれば、すでに多くの企業や団体が使用している証拠です。導入事例などを通して利用者の実際の声を確認しておきましょう。

まとめ

電子契約システムについて、種類や機能、メリット、関連する法令、比較ポイントなどを解説しました。

様々な業務がオンライン化されている今、契約関連業務もシステムを活用して効率化を図りましょう。電子契約システムの導入はコストの削減やガバナンス強化にも繋がります。無料トライアルやフリープランを用意している製品も多く、機能や操作方法を確認してから本導入を決めることができます。まずは無料プランで複数の電子契約システムを比較してみましょう。

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