RPAの導入手順と基礎知識を解説!【RPAツール5選】

  • 2020.12.21
  • 更新日:2021.06.11
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RPAの導入手順と基礎知識を解説!【RPAツール5選】

RPAの導入手順と基礎知識を解説!【RPAツール5選】

RPAの導入手順と基礎知識を解説!【RPAツール5選】

生産年齢人口の減少に伴い、慢性的な人手不足に悩む多くの企業にとって課題となるのが、日々の業務の効率化ですが、近年、その解決手段の1つとしてRPAの導入が注目を集めています。

そこで今回は、RPAの基礎知識と導入の手順について、わかりやすくご説明していきます。

 

RPAとは?

what-is-rpa

RPAは「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の頭文字からなる略語で、意味は「ロボットによる業務自動化」です。

入力操作をはじめとした手作業での単純なパソコン操作を、RPAで自動的に行うことによって、業務負担を減らして効率化を図るといった目的で導入されます。

RPAは、1つのアプリケーション内での作業を実行させることができるだけではなく、アプリケーションの立ち上げから、IDとパスワードを使ったログイン、また複数のアプリケーションをまたいでの作業も可能です。

 

RPAの歴史

2000年代に入ってから欧米で普及し始めたといわれるRPAですが、日本でも2015~2016年ごろから耳にすることが増え、現在ではRPAによるオフィスワークの自動化が広がりを見せています。

日本では、後にご紹介するNTT研究所の「WinActor」が2010年に誕生していますが、RPAのはっきりした歴史は明らかになっておらず、以前は「画面スクレイピング」が同じ概念として存在していたとされています。

 

RPAの種類

実は、RPAの自動化には3段階のレベルがあり、クラスが上がるごとに複雑な作業内容の自動化が可能です。

以下でそれぞれのクラスの特徴についてご説明します。

 

class1:RPA

情報の取得や入力作業・検証作業といったような、決まった作業ルールの中で繰り返し行う単純業務を自動化することができます。

請求書業務のように量が多く1つのミスが致命的になってしまう作業でも、RPAを導入して対応させることで素早く正確に行えるようになります。

 

class2:EPA

EPAは、「Enhanced Process Automation(エンハンスド・プロセス・オートメーション/より強力な手段の自動化)」の略語です。

RPAとAI技術を組み合わせたもので、ルールが定められていないものや、非構造の情報などの、class1のRPAでは対応できない非定型業務の一部を、システム化して行うことが可能です。

たとえば、紙媒体や自由記述式アンケートの内容を集計し、分析することを得意とします。

 

class3:CA

もっとも高度な段階であるCAは、「Cognitive Automation(コグニティブ・オートメーション/経験的知識にもとづいた自動化)」の略語です。

指示された処理を行うだけでなく、膨大なデータをもとに学習し、自己判断するといったことが可能なので、相手に合わせたメッセージを自動的に作成することができたり、経営状況や外部要因を考慮した業務改善案を出したり、経営判断を行ったりできます。

このclass3については、まだまだこれから発展していくステージであるため、導入コストや精度などの課題が残っていますが、これができるようになると大幅な業務改善が叶うと期待されています。

 

AIとRPAは何が違う?

AIとRPAの大きな違いは、自分で判断し決定することができるかどうかという点です。

AIはビッグデータをもとに自分で予測を立てたり、ルールを読み取って判断したりといったことが可能ですが、RPAにはこのような高度な判断を自分で行うことはできません。

 

RPAを導入するメリット

RPAを導入し、業務の自動化を進めることで得られるメリットは多くありますが、ここでは具体的に4つのメリットについてご紹介します。

 

ミスが減り業務スピードが上がる

RPAの導入は人的ミスの防止に役立つだけでなく、業務の質を常に高く保てるので、これまでチェックや修正にかかっていた時間も削減でき、業務完了スピードも上がるでしょう。

さらに、RPAは人のように疲労も溜まらず休息を必要としないため、決められた内容を決められた時間でコンスタントに業務をこなしてくれます。

 

労働時間の短縮・効率化

データの集計や入力作業は、量が増えるほど時間もかかり、他の業務を圧迫してしまいますが、RPAを導入することで、そういった単純作業が自動化されれば、人が行うよりも早く効率的に作業が進み、労働時間の短縮につながります。

人の手で行うと大変な手間と時間がかかるうえ、抜け漏れが起こる可能性のあるリサーチ作業なども、RPAであれば一定のルールにしたがって正確にリサーチし、分析することができます。

 

頭を使う業務・コミュニケーションを優先できる

導入したRPAに業務を任せることで効率化が進めば、RPAでは担うことができない業務に社員を専念させることができます。

たとえば、企画書の作成・経営戦略の立案などの判断力やアイディアを要する業務や、人材育成や営業活動などのような、コミュニケーションを必要とする業務です。

このようなコア業務を優先して行うことで、企業の生産性アップや、競合他社に打ち勝つための企業力アップにもつなげることができます。

 

個人のポテンシャルを活かすきっかけになる

導入したRPAにルーティンワークを任せることができれば、社員はコア業務に集中して取り組むことができますし、個人のポテンシャルを活かした新しい領域の仕事を任せることも可能になります。

社員のスキルアップやキャリアアップによって人材価値の向上につながれば、企業価値もアップします。

 

RPAを導入する手順と注意点

rpa-installation-procedure

ここからは、導入手順とあわせて各段階での注意点をご紹介していきますので、導入時の参考にして頂ければと思います。

RPAで自動化したい業務の洗い出し

まずは自動化したい業務を選定していきますが、すでにお伝えした通り、RPAには自動化できる範囲が限られており、世の中には多くのRPAツールが存在します。

その中でどのツールがどの業務に向いているのか、あるいは向いていないのかを自社で判断するのはなかなか難しく、導入が進まない原因にもなってしまいます。

そこで、自動化したい業務の洗い出しを行う際は「できるか・できないか」ではなく「自動化したいもの」を基準にピックアップし、導入したいRPAツールで実際に自動化できるかどうかは、ツールの販売会社に相談するのが一番効率が良いでしょう。

 

RPA運用担当者の選定

RPAの導入準備などから始まり、導入後にはルールの再設定などの更新作業を行うだけでなく、エラーなどで停止してしまうこともありますので、運用手順をしっかり決めておかなくてはなりません。

誰が中心となって運用を行うのかを決めておけば、何かトラブルが起きた場合でも迅速に対応することができるでしょう。

ただし、RPAの対応を担当者だけに任せきりになると、自動化された業務内容を担当者以外が把握できなくなったり、更新や改善が難しくなったりと、RPAのブラックボックス化に繋がってしまいます。

そのような事態を防ぐためにも、導入した部署全体で運用が行える体制を作っておきましょう。

 

RPAツールの比較検討

自動化したい業務のリストをもとに、導入するRPAツールを比較検討し選定を行いますが、選定時のポイントはいくつかあります。

・導入、運用にかかる費用
・どんな機能を備えているか
・運用した際に使いやすいかどうか
・サポート体制が充実しているか

これらは、ツール販売会社のサービスサイトなどである程度確認できますが、使いやすさなどは実際に運用してみないとわかりません。

そこで、本格導入の前に使用感を確認できる無料トライアルを活用して、ツールの比較検討を行うことをおすすめします。

無料トライアルであらかじめ使用感を確かめることができれば、導入後も運用担当者がストレスなく扱えるかどうかを判断できますし、運用フローの不備や業務プロセスの課題を、事前に確認・修正することも可能でしょう。

 

RPA運用方法の全体周知・勉強会を開く

RPAを導入したもののなかなか社内で定着しない、社内展開がうまくいかないというケースも少なくありません。

RPAの導入価値を十分に発揮するためには、どれだけRPAの社内定着が進むかがカギになりますが、そのためにはまず運用方法の周知が必要不可欠です。

RPAの導入メリットを具体的にイメージできるよう、事前説明を行うだけでなく、導入後も定期的に勉強会を行うなど、社内にRPAが定着するよう、会社全体でRPA運用の体制づくりを進めていきましょう

 

無料トライアル期間があるRPAツール

これからご紹介するのは、無料トライアル期間が設けられている主なRPAツールです。

トライアルの期間や、トライアル中どのようなサポート体制が取られているのか、それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

Robo-Pat DX 

robo-patv

Robo-Pat DX(ロボパットDX)は、「株式会社FCEプロセス&テクノロジー」が提供しており、導入がかんたんで、導入時のサポート満足度が高いRPAです。

無料トライアル期間は1カ月で、業務の自動化を試すことができるだけでなく、RPA導入後と同様のサポートが受けられるので、サポートデスクへの問合せや、ニーズに合わせた各種勉強会にも自由に参加可能です。

 

また、RPAについての説明や業務の洗い出しなど、ユーザーの理解度に合わせて、導入までのマネジメントを行えるオンラインサポート体制が整っているため、導入初心者でも安心して相談できます。

さらに昨今の感染症防止対策として、Web展示会も毎日開催されています。

Web展示会では、RPAの選定や活用時のポイントなどの紹介を行っていますが、個別に質問することもできますし、業務内容が自動化できるかといったような相談も可能です。

 

BizteX cobit

bizte-x-cobit

BizteX cobit(ビズテックスコビット)は、国内初の「クラウド型」RPAで、作業環境に縛られず、どこからでも利用することが可能なため、在宅やリモートが増えたワークスタイルでも、導入・運用しやすいのではないでしょうか。

1週間の無料トライアル期間があり、トライアル申し込み後、BizteX cobitのサポートからトライアルアカウント発行のメールが届けば、ログイン後すぐにロボの設定やテスト運用を実際に試すことができます。

また、Webセミナーも定期的に開催されており、BizteX cobitの操作体験や、RPAの基本や導入時のポイントなどが学べる相談会に、無料で参加できます。

代理店での販売も行っており、代理店の専任担当者が検討から運用までサポートしてくれるなど、独自のサポートが受けられるケースもあります。

 

WinActor

WinActor(ウィンアクター)はWindowsで扱うさまざまなアプリケーションの操作を自動化することができるRPAです。

現在、NTTグループを含めた複数の企業から販売・提供されており、サポート体制もさまざまです。

ここでは、その1つを例としてご紹介しますが、「株式会社NTTデータビジネスブレインズ」では、申し込みをすると30日間の無料トライアルライセンスが発行されます。

無料トライアル中は、WinActorのセットアップの進行度に合わせて、チュートリアル動画を見ることができたり、通常であれば有料のeラーニングコンテンツが無料公開されたりといったサポートを受けられます。

ライセンスの本契約後は、WinActorの導入ステップに応じて「初級者向けハンズオン研修」「中級者向けハンズオン研修」「シナリオ作成サポート」の3つのサポートサービスを、無償でいつでも利用することができます。

 

PINOKIO

PINOKIO(ピノキオ)は、「フューチャー・アンティークス株式会社」が提供するRPAで、導入費用が無料で月額料金もリーズナブルなRPAです。

30日間の無料お試し期間があり、サービスサイトのフォームから申し込みをすると、ライセンスキーとインストール媒体がメールで送られてくる仕組みです。

導入前のヒアリングで、自動化する業務に対して最適な提案をしてくれる他、無料お試し期間中も、専任スタッフがフォローし、サポートを行ってくれます。

ツールを導入した後も定着まで定期的にサポートしてくれるため、導入しっぱなしになってしまうことがありません。

また現在では、テレワークやリモートワークを推奨している企業向けに、製品についてや業務自動化についてのオンライン相談も無料で受け付けています。

 

Kofax RPA

Kofax RPA(コファックスRPA)は、アメリカ・カリフォルニア州に本部を持つプロセス自動化ソフトフェアプロパイダー「Kofax Inc.」が提供しており、かつては「Kapow(カパゥ)」の名称で知られていました。

Kofax RPAは、フリートライアルを申し込むと90日間の試用版をダウンロード可能で、有償版と同じ機能をすべて使用することができますし、約3カ月という長い試用期間なのも嬉しいポイントです。

海外製品のため英語表記が主になりますが、日本では富士通などもパートナー企業としてKofax RPAを提供しており、システム構築や稼働のためのサポートも行っていますので、そちらを検討するのも1つの方法です。

 

まとめ

RPAの導入には、多くのサポート体制や無料トライアルが利用できることをお伝えしてきました。

セミナーも頻繁に開催されていますので、まずはどんなものか知りたいという場合には、ぜひ参加して導入のきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

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