感染症の拡大が続く状況で、事業者には感染防止対策への早急な対応が迫られています。
対策のひとつとして職場や店舗での体温のチェックが挙げられますが、サーモカメラは効率的な検温手段として有効的です。
しかし、高額な初期費用がネックでなかなか踏み切れないという方もいるのではないでしょうか。
そこで、この記事ではサーモカメラをレンタル(リース)して導入するという選択肢や、レンタル(リース)のメリットについて解説します。
コロナ禍で利用率が急増したサーモカメラ
感染拡大の防止対策として、人の集まる場所での体温計測が日常的に行われるようになりました。
サーモカメラは、警備や構造物診断、電力設備点検など幅広い用途で利用されていますが、昨今の状況においては、店頭に置いて体表温度のスクーリング用途としての需要が急激に増えてきています。
サーモカメラは、「サーモグラフィカメラ」「サーマルカメラ」などと呼ばれることもありますが、今回は「サーモカメラ」に統一してご説明します。
サーモカメラの3つの導入パターン
サーモカメラの導入には、購入やリースなど3つのパターンがあります。
一括購入
一括で購入した場合、本体価格の相場は50万円前後とかなり高額で、まとまった初期導入費用が必要になります。
購入する場合の選定は慎重にする必要があるため、知識がない場合は情報収集にも時間がかかってしまうこともあるでしょう。
短期間での使用や、使用条件が途中で変わるときには、高額な出費に不安を感じる人も多いかもしれません。
ただし、国や自治体からの補助金を利用する場合は一括購入で導入する企業が多いようです。
分割購入
一括購入だけでなく、分割払いで購入できるサーモカメラもあります。
初期費用が抑えられ導入の障壁は低くなりますが、途中で解約したくなった場合などは、割高になる場合が多いでしょう。
いつまで必要なものか推測ができない状況では、一括購入と同様に、購入すること自体のデメリットもあります。
レンタル・リース契約
購入しなくてもレンタル(リース)で導入できるサーモカメラもあります。
レンタル(リース)契約の期間は、日単位や月単位など様々で、サービスによって用意されているプランが異なるため、使用状況に合ったものが選べる点が魅力です。
長期でのレンタル(リース)となると割高になるケースもありますが、下記のような場合は、レンタル(リース)契約で導入を開始すると、初期費用を抑えながら早急にサーモカメラを導入できることがメリットです。
- 急いで導入したいが予算がない
- 一時的/短期間のみ使いたい
- 機種選びに自信がなく、まずは短期で試してみたい
- 補助金対象の事業者ではない
購入に比べ、大きな失敗を避けることもできます。
レンタル(リース)期間中に故障してしまった時のために、サポート体制が整っているものを選ぶと安心です。
サーモカメラで「体表温度」を計測する仕組み
サーモカメラを比較検討する前に、サーモカメラに関する基本知識を押さえておきましょう。
サーモカメラは、赤外線サーモグラフィによって非接触で対象物の表面温度を計測するカメラです。
赤外線サーモグラフィとは、赤外線エネルギー量を検知する仕組みのことで、人が放出する赤外線エネルギーを体表温度に変換し、ディスプレイなどに高温は赤、低温は青など色で表します。
体の中心部の温度を測る体温計と違い、赤外線サーモグラフィが計測するのは体の表面温度であるため、サーモカメラは医療用の検温機としては使用できません。
しかし、感染症拡大防止策として、体温の高い可能性がある人を非接触で素早くスクリーニングできることが重要であるため、多くの場面で活用されているのです。
サーモカメラの種類
サーモカメラには大きく分けて2つの種類があります。
ホットスポットタイプのハンディサーモカメラ
手に持って計測する小型のハンディサーモカメラは、カメラ部分を対象者の額や手首に向けるかたちで、1名ずつ計測します。
温度を計測するポイントは1点のみです。
カメラに操作部と測定結果を確認する液晶画面がついていて、サーモカメラ単独で使用できること、手軽に持ち運べることがメリットです。
PCなどに接続して、大きな画面で見るタイプもあります。
ただ、大勢の人がいる場合は温度計測のために順番を待ってもらう必要があり、密を作り出す危険があるため、人数が多いときの使用には不向きでしょう。
また、入場口などに常に計測を担当する人がいなくてはいけないので、人が自由に出入りできるような店舗やイベントには適していません。
置き型サーモカメラ
三脚や一脚のスタンドに固定して使用するサーモカメラは、入り口付近など人の多い場所で体温の高い人をスクリーニングするのに適したタイプです。
1人ずつサーモカメラに顔を向けて計測するものと、立ち止まってもらうことなく、同時に複数名の計測するものがあります。
また、PCやディスプレイと接続して測定結果を確認するタイプと、確認用ディスプレイが一体になっているタイプがあります。
顔認証AIが搭載されていて顔や額の位置を識別し、顔を認証して継続的に体温を記録・管理できるものも非常に便利です。
設置の仕方で計測結果が左右されることもあるため知識が必要ですが、設置サポートがあるレンタル(リース)などで導入すれば問題ありません。
おすすめのサーモカメラ5選
レンタル(リース)・購入しやすい、おすすめのサーモカメラをいくつかご紹介します。
ブライトコンサルティング株式会社のサーモカメラ
ブライトコンサルティング株式会社のサーモカメラは、専用PCが必要なく、電源とディスプレイがあればすぐに起動できるシンプルな設計とデザインが特徴です。
同時に検知できる人数が20名と多いため、中規模施設でも人の動きを止めず効率的に検温することが可能です。
スマホに専用アプリをダウンロードすると、測定結果の確認や発熱の疑いがある人の通知を受け取れます。
レンタル(リース)は月88,000円〜利用できます。
レンタルプランを契約した場合、契約期間を含まない最初の1週間は無料貸出期間となり、設置の準備や動作確認に充てることができます。
設置代行サービスのほか、機材トラブル発生時は15時までに連絡すれば当日に新しい製品を送ってくれる保守サービスもあるため、安心してレンタル(リース)ができます。
ブライトコンサルティング株式会社のサーモカメラの特徴
- 費用体系:一括購入またはレンタル(料金要問い合わせ)
- 測定距離:1.5〜3m推奨
- 誤差:±0.5 ℃
- 検知可能人数:最大20人同時
- AIの有無:〇
- 保障やサポート:先出しセンドバック(15時までの連絡で当日発送)/設置代行サービス
https://growth-link.net/link.php?i=pgo90f6csk5h&m=5dad6df7af8aa【お問合せはこちら】
ブライトコンサルティング株式会社
株式会社アイレスのサーモカメラ
イベントで使われるの機材レンタル(リース)などをおこなっている株式会社アイレスでは、数種類のサーモカメラの一括購入・レンタル(リース)が可能です。
サーモグラフィーガンタイプカメラは三脚で設置、ディスプレイで最大20名同時にAIで顔を認識し、発熱の疑いのある人を追跡してくれます。
レンタル(リース)のプランは最短1日から選べ、専門スタッフによる配送・設置サポートもあり、専門知識が無くても安心して即日運用が可能です。
株式会社アイレスのサーモカメラの特徴
- 費用体系:一括購入(料金要問い合わせ)
レンタル(1日〜12ヶ月) - 測定距離:?
- 誤差:±0.5 ℃
- 検知可能人数:最大20人同時
- AIの有無:〇
- 保障やサポート:配送/設置・撤去/故障の場合は代替製品を迅速にお届け
株式会社塚本無線のサーモカメラ
株式会社塚本無線は通信業界で実績のある企業ですが、数種類のサーモカメラの販売をおこなっています。
WTW SMC02SPサーマル体温計カメラは、ディープラーニングAIによって同時に複数の顔を検知、最大15cm〜5mの距離で測定ができ、小〜中規模施設に適しています。
Windows10対応のPCと接続することで、体温数値とサーモグラフィーの両方を確認できます。
レンタル(リース)はなく一括購入のみですが、コロナ対策応援割引もあるのでおすすめです。
株式会社塚本無線のサーモカメラの特徴
- 費用体系:一括購入298,000円(コロナ応援割引価格)
- 測定距離:1.5〜3m推奨
- 誤差:?
- 検知可能人数:最大18人同時
- AIの有無:〇
Smart&Securityのサーモカメラ
Smart&Securityのサーモカメラは、ディスプレイとカメラが一体となったタイプです。
AI顔認証の機能を持つサーモカメラの前に立つと、わずか0.5 秒で体温を表示し、異常を検知した場合はアラートで知らせます。
誤差も少なく高精度なことに加え、マスク未着用も検知してアラートを鳴らしてくれる点が特徴です。
1人ずつの計測となるため、入口で立ち止まって検温をおこなっても問題のない環境・規模の事業者におすすめです。
レンタル(リース)のプランはありませんが、月10,780円〜分割購入ができるので導入しやすいでしょう。
サポートも充実しており、発送から専門スタッフによる組み立て・設定が無料で、万が一のトラブルにもスタッフが出張対応してくれます。
Smart&Securityのサーモカメラの特徴
- 費用体系:
一括購入 387,200円〜
分割購入 10,780円〜 - 測定距離:〜1.2m
- 誤差:±0.4℃
- 検知可能人数:1人
- AIの有無:〇
- 保障やサポート:初回訪問セットサポート(出張組み立て・機器設定無料)/訪問保障サポート(出張訪問・修理・点検確認無料)/最大5年保証
【お問合せ・お見積もりはこちら】https://growth-link.net/link.php?i=pgm5t0grxnn7&m=5dad6df7af8aa
Smart&Security
PLEN Cube(プレンキューブ) 健康チェック版
PLEN Cube(プレンキューブ) 健康チェック版は、顔認証機能を持つAIアシスタントとサーモカメラを組み合わせたサービスで、非接触での検温と音声による問診による健康状態のチェックが可能です。
職場や学校などの健康チェック・感染拡大防止としての活用でき、メンバーはアプリケーション経由で顔を登録し、タブレットからデータを確認することもできます。
こちらはレンタル(リース)はなく、本体購入費に加えて月額利用料がかかります。
PLEN Cubeのサーモカメラの特徴
- 費用体系:一括購入 153,000円〜
+月額利用料 5,500円 - 測定距離:〜0.6m
- 誤差:±0.5℃
- 検知可能人数:1人
- AIの有無:〇
- 保障やサポート:ハードウェア12ヶ月
https://tr.bizmotion.jp/ad/p/r?_site=245&_article=110&_link=276&_image=329【お問合せ・お見積もりはこちら】
PLEN Cube(プレンキューブ) 健康チェック版
サーモカメラは補助金の対象
感染対策を行う事業者を支援する補助金には、サーモカメラの購入・レンタル(リース)などに使えるものもあります。
たとえば、経済産業省が中小企業・小規模事業者の生産性向上を継続的に支援する「生産性革命推進事業」の補助金があります。
◆持続化補助金(低感染リスク型ビジネス枠)
補助対象となる経費のなかに、感染防止対策費としてサーモカメラの購入・レンタル(リース)も含まれています。
現在、最大で50万円までをサーモカメラ導入に充てることができます。
- 補助対象事業者:小規模事業者 等
- 補助上限:100万円
- 補助率:3/4
- 補助金総額の1/4以内(最大25万円)を感染防止対策に充当可能※
※緊急事態宣言の再発令による特別措置
→要件を満たせば感染防止対策費を補助金総額の1/2以内(最大50万円)に引き上げ
[ 参照:中小企業生産性革命推進事業による事業再開支援 - 経済産業省 ]
まとめ
本記事では、サーモカメラをレンタル(リース)で導入するメリットをお伝えしました。
レンタル(リース)契約でのサーモカメラ導入は、知識のない方も気負わず利用しやすい方法です。
サーモカメラのレンタル(リース)を検討する際は、初期設定やトラブルへのサポート体制が整っているかといった点にも注意して導入しましょう。
あくまでも、接触するリスクを抑えた状態で「体表温度」を参考に発熱の可能性がある人を発見しやすくするシステムであることをご理解のうえ、ご活用ください。
体調がすぐれない場合や、正確な体温を測る必要がある場合は、必ず医療用の体温計をご使用するようにしてください。