感染症の拡大を抑えながらも、社員やお客様が安心して施設を利用できるように、国や自治体、多くの事業者がさまざまな努力をしています。
オフィスに出社する社員や商業施設・イベント会場などへの来場者の体温測定も、重要な取り組みの1つでしょう。
そこで、社員・来場者の体温を測定する方法として、非接触型体温計「サーモカメラ」が急激に注目されていて、実際に街で目にすることも多いかと思います。
本記事では、サーモカメラの概要・効果・精度や体温測定の仕組みについて解説します。
導入効果が見込めるサーモカメラ5選もご紹介するので、体温測定に課題を感じている企業の方は是非ご一読ください。
昨今よく目にするサーモカメラとは?
「サーモカメラ」とは、赤外線を利用して対象物の温度を測定し、画像表示をおこなうのに効果的な機器です。
「サーモグラフィカメラ」「サーマルカメラ」などと呼ばれることもありますが、本記事では「サーモカメラ」と呼びます。
感染拡大対策の一環として、施設のエントランスなどでサーモカメラが設置されているのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
以下はサーモカメラを導入している施設の一例です。
・オフィス
・商業施設
・駅の改札
・空港
・病院
・学校
・役所・公共施設
サーモカメラには、人との接触を避けながら大勢の人の体温を素早く測定し、発熱者を検知できる効果があります。
サーモカメラの温度計測の仕組みと効果
サーモカメラの温度測定の仕組みをお伝えするために、はじめに赤外線についてご紹介します。
まず、人が物体や空間を把握できるのは、「可視光線」と呼ばれる光を目で認識しているためです。
一方で、人の目では認識できない光もあります。
例えば、
- テレビやラジオに使われる「電波」
- 太陽が発する「紫外線」
- レントゲンで使用される「X線」
などが挙げられます。
これらの光の仲間の総称を「電磁波」と呼び、サーモカメラに使用される「赤外線」も電磁波の1つです。
そして、赤外線は温度を持つすべてのものから放射されていると言われています。
物体の温度が上がると放射される赤外線の放射量も大きくなり、明るく光る性質があります。
この赤外線の性質を利用し、物体から放射される赤外線の量を温度に変換し、赤外線熱画像を表示する映像装置を「赤外線サーモグラフィ」と呼びます。
サーモカメラはこの「赤外線サーモグラフィ」の効果を利用して、通過する人が放射している赤外線量の強弱を体表温度に変換する仕組みを採っているのです。
モニターで見ると、温度が高いところは赤色、低いところは青色で表示されるため、温度差を一目で判断できる効果もあります。
サーモカメラと医療用体温計の違い
「サーモカメラ」は赤外線を利用して「人の温度」を測定できると前述しましたが、この「温度」とは「体内温度」を指すわけではありません。
サーモカメラが測定できる人の温度は「体表温度」、つまり体の表面の温度です。
体内温度は環境の温度が変化しても大きく変わることはありませんが、体表温度は外気の影響を受けやすく、環境の温度によって変化します。
このように体内温度と体表温度には差が生じるため、サーモカメラは測定場所の環境温度を踏まえたうえで設置しなければ十分な効果は発揮できません。
一方で、医療用体温計は体内温度を計測する機器です。
サーモカメラは医療用の体温計ではないため、正確な体内温度を計測する際は医療用の体温計を使用しましょう。
サーモカメラで得られる効果
サーモカメラを利用することで、どのような効果を得られるのでしょうか。
ここでは、感染拡大対策として導入した場合の主な4つの効果をご紹介します。
密・リスクを避けることができる効果
サーモカメラは非接触型のため、人と人が接触・接近することなくカメラ越しにスピーディに体温を測ることができます。
また、体温測定のために立ち止まる必要がないタイプも存在するため、体温測定で行列が生まれてしまうことも防ぐことができます。
このように、サーモカメラには体表温度測定に伴う密・リスクを回避できる効果があります。
計測・管理にかかる手間を省略できる効果
接触型の体温計で体温を測定する場合、体温計を脇に挟んで測定するのが一般的でしょう。
そのため、一人が使用するごとに感染対策として消毒をしなければなりません。
一人の測定・消毒が終わるまでソーシャルディスタンスを保ちながら待つのは、時間の無駄と感じる人もいるでしょう。
ハンディタイプの非接触型の体温計も増えてきていますが、計測者が対象者に近づいて検温するという意味では接触型の体温計同様に時間と手間とリスクが伴います。
一方でサーモカメラなら、測定や消毒などの管理にかかる時間や手間を省略できる効果があります。
同時に多くの人の体表温度を計測できる効果
医療用体温計は一人ずつ検温をしなければなりませんが、サーモカメラは撮影範囲内の人を同時に検温できるタイプのものもあります。
時間をかけずに複数の人の体表温度を同時に測定できるのは、サーモカメラ最大の効果と言えるでしょう。
尚、検知可能人数についてはツールによって幅があるため、購入する前に確認する必要があります。
発熱者を低リスクで発見しやすくなる効果
サーモカメラが発熱者を検知した場合、発熱に自覚がない人、発熱を隠して無理をしてしまっている人、自主的な報告がしづらい人がいたとしても、大きなアラーム音などがなったり、数字として体温が記録されたりすることで、第三者から分かりやすい状態になります。
そのため、発熱者と検知された人をすぐに別室に誘導して、周りにいた人に消毒や検査・自宅待機を求めるなど、即座に対応できる効果があるでしょう。
おすすめのサーモカメラ5選
サーモカメラ市場は急成長しており、メーカー各社からさまざまな製品が販売されています。
自分たちの環境にどの製品が適しているか比較していけるように、本記事から導入効果の見込めるおすすめのサーモカメラ5選をご紹介します。
ブライトコンサルティング株式会社のサーモカメラ
ブライトコンサルティング株式会社のサーモカメラは、設置も使用方法も簡単なのが特徴です。
パソコンや専用ソフトウェアなどを使用する必要はなく、リアルタイムで計測状況を映し出すためのモニターにHDMIで接続して電源を入れるだけで使えるため、機械に詳しくない人でも簡単に使えるでしょう。
同時検知人数は20人で、中規模施設でもウォークスルー型で効率的に検温することが可能です。
スマホに専用アプリを入れておくことで、測定結果の確認や発熱の疑いがある人の通知を受け取って記録しておくこともできます。
ブライトコンサルティング株式会社のサーモカメラの特徴
- 費用体系:一括購入またはレンタル(料金要問い合わせ)
※レンタルプランを契約した場合、契約期間を含まない最初の1週間は設置準備や動作確認のための無料貸出期間になります。 - 測定距離:推奨1.5〜3m
- 誤差:±0.5 ℃
- 検知可能人数:最大20人
- AIの有無:有り
- 保障やサポート:
*先出しセンドバック(15時までの連絡で当日発送)
*設置代行サービス
https://growth-link.net/link.php?i=pgo90f6csk5h&m=5dad6df7af8aa【お問合せはこちら】
ブライトコンサルティング株式会社
株式会社アイレスのサーモカメラ
株式会社アイレスは映像や音響などイベントを支援する企業です。
大人数が集まるイベントで培ったノウハウを活かして、サーモカメラもさまざまな機種・費用形態を用意しています。
最短1日からレンタル可能なので、期間限定イベントや展示会などを開催する場合などに適しているでしょう。
下記は、ガンタイプのサーモカメラの情報です。
株式会社アイレスのサーモカメラの特徴
- 費用体系:
*一括購入…オープン価格(要問合せ)
*レンタル…
– 短期レンタルは1日・2日・3日・7日
– 長期レンタルは1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月・12ヶ月
・1ヶ月プラン…月額165,000円
・3ヶ月プラン…月額110,000円
・6か月プラン…月額88,000円 - 測定距離:公式HP上に詳細の記載なし
- 誤差:±0.5 ℃
- 検知可能人数:1秒で3人
- AIの有無:有り
- 保障やサポート:
*配送・設置・撤去サービス
*設置位置の提案・操作方法のレクチャーサービス
株式会社塚本無線のサーモカメラ
株式会社塚本無線のサーモカメラ「WTW-SMCO2SP」は、体表温度の小数点第二位まで計測できます。
また、測定対象者が画面から見えなくなるまで複数回検温し最も高かった数値を採用するため、精度に信頼を持てるでしょう。
株式会社塚本無線のサーモカメラの特徴
- 費用体系:
*一括購入…68,000円~
※応援割引適応の場合で298,000円~ - 測定距離:推奨1.5m~3m(15cm~5mまで可)
- 誤差:公式HP上に詳細の記載なし
- 検知可能人数:最大18人
- AIの有無:有り
- 保障やサポート:
*1年保障
*小型NUCパソコンやモニターなどの周辺機器付き
*検温協力依頼のステッカー付き
Smart&Securityのサーモカメラ
「Smart&Security」のサーモカメラは、優れた顔認識技術と赤外線カメラで僅か0.5 秒で体表温度を検知できるシステムです。
マスク装着の有無も検知することができ、マスクを装着していない人には装着を促すメッセージを表示します。
小型ディスプレイタイプのため、店舗やオフィスなどの景観を損ねることなくスマートに設置できるのも魅力の一つでしょう。
一方でディスプレイ一体型タイプのため、同時検知人数が少ないデメリットがあります。
Smart&Securityのサーモカメラの特徴
- 費用体系:
*一括購入…387,200円〜
*分割購入…10,780円〜 - 測定距離:〜1.2m
- 誤差:±0.4℃
- 検知可能人数:1名
- AIの有無:有り
- 保障やサポート:
*初回訪問セットサポート(出張組み立て・機器設定無料)
*訪問保障サポート(出張訪問・修理・点検確認無料)
*最大5年保証
【お問合せ・お見積もりはこちら】https://growth-link.net/link.php?i=pgm5t0grxnn7&m=5dad6df7af8aa
Smart&Security
PLEN Cube(プレンキューブ)健康チェック版
「PLEN Cube健康チェック版」は、体表温度の検知機能のほかに自動問診機能が備わっている非接触型体温計です。
PLEN Cube健康チェック版がおこなう自動問診の内容は、「喉の痛みの有無」や「体のだるさの有無」などで、異常が見られる場合はメールで通知します。
また300人分の顔写真を登録することができるため、顔認証で社員の健康記録管理をできるのも特徴です。
さらにタブレットと接続することで、ディスプレイに表示させることもできます。
体温以外に基本的な健康のチェックを自動化したい企業に効果的です。
PLEN Cubeのサーモカメラの特徴
- 費用体系:
*一括購入 …153,000円〜
*月額利用料…5,500円 - 測定距離:〜0.6m
- 誤差:±0.5℃
- 検知可能人数:1人
- AIの有無:〇
- 保障やサポート:
*ハードウェア保証12ヶ月
*300人まで顔登録可能
*検査勧告のためのメール通知機能搭載
https://tr.bizmotion.jp/ad/p/r?_site=245&_article=110&_link=276&_image=329【お問合せ・お見積もりはこちら】
PLEN Cube(プレンキューブ) 健康チェック版
まとめ
サーモカメラの効果、精度や体温測定の仕組みについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
感染拡大を抑えるために、体温は重要な判断基準とされています。
来場者や社員が施設を安心して利用できるように、効果的なサーモカメラの導入を検討してみてはいかがでしょうか。