事業を成長・拡大させていく上で、新規顧客の開拓や休眠客の掘り起こしは欠かせないものですが、営業担当者の不足や人材の新規採用コストの負担などの理由から、自社の営業に課題感を持つ企業は少なくありません。
そうした悩みを抱える企業におすすめなのが、見込み客のリストアップからアプローチ、アポ獲得やクロージングまでを引き受ける営業代行の活用です。
今回は、営業代行の内容や費用相場、代行業者の選び方、費用体系別のおすすめな営業代行サービスなどをご紹介していきましょう。
営業代行サービスとは?
テレアポやDM送付、セミナー・展示会等による見込み客の創出やアポ獲得などの業務を請け負うのが営業代行サービスです。
営業戦略の立案や従来の営業手法の改善、営業担当者の育成といったコンサルティングを提供するサービスも多く、下記のような営業課題の解決が期待できます。
- 営業人材の十分な確保が難しい
- 営業担当者の負担が大きく見込み客へのアプローチが手薄になっている
- 規に事業を立ち上げた直後で営業ノウハウの蓄積が不十分
営業代行サービスの費用体系別の相場とメリット
営業課題の解決に向け、営業代行サービスの利用を検討するにあたっては、費用体系および費用相場の把握が不可欠です。
営業代行サービスには主に3種類の費用体系があり、それぞれメリットとデメリットが存在するため、費用相場と合わせて詳しく見ていきたいと思います。
成果報酬型
成果に応じて費用が決まる成果報酬型の費用体系をもつ営業代行サービスは、成果がなければ費用の支払いは不要という点で、合理的な費用体系だと言えます。
費用の算出要素となる成果対象は、獲得したアポの件数や成約件数、販売件数等、営業代行サービスごとに異なりますが、費用の相場は売上の30%~50%、アポ獲得1件につき1万円~2万円程度です。
実際の成果に応じて費用が決定するシステムの成果報酬型ですが、当然、成果が上がれば費用も上がりますので、想定した以上に費用がかさんでしまう可能性も否定できません。
さらに、月額固定型と比べ割高に費用設定されているケースもあることから、自社の状況も踏まえ、各営業代行サービスを注意深く比較・検討するようにしましょう。
月額固定型
成果に関わらず、あらかじめ定額で費用が設定されている月額固定型は、想定以上の成果があっても一定のコスト内に収めることができますが、思ったように成果が出なかった場合でも費用は発生するので、実績次第では割高になることも考えられます。
費用の相場は月額20万円~50万円程度ですが、高い専門性が必要とされる商材を扱うケース等はさらに高額な費用を設定していることもあるので、自社の商材に合っているかの見極めが重要となるでしょう。
従量課金型
テレアポの営業代行でよく見られる従量課金型は、コール数等に応じて費用が決まるシステムです。
費用相場はコール1件につき100円~200円程度と、比較的低コストで運用できるのがメリットだと言えますが、相手先が不在であってもコール実績1件としてカウントされる、アポ獲得に至らなかったケースでも費用がかかる、などのデメリットもあり、結果的に費用対効果が低くなる可能性もあります。
逆に、コール数に対して多くのアポを獲得できればコストパフォーマンスは高くなり、成果報酬型や月額固定型の費用体系と比べて割安になるケースも考えられるでしょう。
営業代行サービスの選び方
多種多様な営業代行サービスの中から、自社に最適なサービスを選択するのは容易ではありません。
そこで、ここからは営業代行サービスを選択する際のポイントを紹介していきたいと思います。
営業のプロセスをどこまで開示するか
まず、営業代行サービスを検討するにあたって、営業のプロセスが公開され、随時確認できる仕組みを有する営業代行を選ぶことをおすすめします。
どのような営業を行っているのかは、営業代行を使っていると外からは見えづらく、当初想定していた見込み客とは異なるターゲッティングを行っていたり、自社の商材にそぐわない営業手法でアプローチしていたり、といったケースも起こり得ますし、最悪の場合、クレームに発展する危険性も考えられるのです。
営業代行サービスの利用開始前のみならず、サービスの利用中も営業プロセスがレポートやミーティングなどの形でしっかりと開示され、活動の方向性をタイムリーに確認できる営業代行を選びましょう。
営業内容の改善が行える体制が整っているか
細かく営業プロセスを開示してくれるだけでなく、実際に営業代行を実施する中で、改善点があれば即座に対応できるシステムであるかという点も、営業代行を比較検討するうえで確認すべきポイントの一つです。
順調に見込み客の創出やアポ獲得に成功していても、ターゲットの範囲を広げたい、アプローチの方法を変更したい、などのニーズが出てくる可能性も想定されます。
臨機応変に営業内容の改善要望に対応してくれる営業代行なら、ストレスなく自社のニーズに合う営業を展開でき、成果を出せることでしょう。
本来のゴールを一緒に追ってくれるか
数ある営業代行の中には、アポの獲得数やコール件数といった数値目標のみを追い求め、クライアントが目指す本来のゴールの追求がおろそかになってしまっている業者も一定数存在するため、注意が必要です。
クライアントと目標を共有できていなければ、成約率を上げるために強引な販売手法を用いたり、無駄の多いアプローチを行ったり、といった問題が生じる可能性があります。
クライアントが求めているものは何かをしっかりと認識し、本来のゴールを共に目指すという姿勢を重視する営業代行を選べば、ビジネスの伴走者として信頼感を持ってビジネスを進めることができると言えます。
費用体系別のおすすめ営業代行サービス
ここからは、費用体系別におすすめの営業代行サービスを、それぞれの特徴やメリットも交えてご紹介していきます。
自社に合った営業代行サービスを比較・検討する際の参考にしていただければと思います。
戦略的営業アウトソーシング(FANVEST)
営業戦略の立案から新規顧客の開拓、既存顧客のフォローまで請け負ってくれる「戦略的営業アウトソーシング」も、月額固定型の費用体系を持つ営業代行サービスです。
「誰でも売れる仕組み」を目指している点が特徴で、属人性を限りなく0に抑えた営業システムを構築しています。
費用は、月額440,000円(税込)からとなっています。
成果報酬型の営業代行サービス
次に、営業成果に応じて費用が発生する成果報酬型の営業代行サービスを2つご紹介します。
ビートレード・パートナーズ
完全成果報酬型で、担当者の直通番号やメールアドレスなど、アポ獲得に効果的な確度の高い情報を入手してくれる点が強みの「ビートレード・パートナーズ」。
見込み客の獲得を得意とする「ビートレード・パートナーズ」では、見込み客からのアポ獲得率28.6%という高い実績を誇り、展示会支援・セミナー支援といったサービスも行っています。
課題の洗い出しから方針・方向性の決定、定期的なミーティングの実施など、クライアントとの細かなコミュニケーションを重視している点も特色の一つと言えるでしょう。
【詳しくはこちら】
ビートレード・パートナーズ株式会社
ビートレード・パートナーズ株式会社
株式会社ビオトープ
営業代行やテレマーケティング、営業コンサルティングといった営業支援のほか、広告・WEB支援、人材・財務支援なども行う「株式会社ビオトープ」は、幅広い業界のコンサルティングに強みを持つ営業代行サービスです。
事前準備から見込み客へのアプローチ、クロージングやアフターフォローまで、コンサルティングファーム出身のコンサルタントによる、きめ細やかなコンサルティングと科学的なアプローチで、コストの最小化および収益の最大化をサポートしてくれます。
プランによって費用体系は異なりますが、休眠顧客および展示会や商談会で接点を持った見込み顧客に対して電話によるアプローチを行う場合などに、成果報酬型の費用体系を設定しています。
従量課金型の営業代行サービス
おすすめの営業代行サービスとして最後にご紹介するのが、従量課金型の営業代行サービス2つです。
コミットメントθ(シータ)
完全従量課金型の営業代行サービス「コミットメントθ」は、月額固定費はもちろん、リスト作成やトークスクリプト作成の費用、コール課金の費用なども全て0円、商談及び受注獲得が確定したときのみに報酬が発生するという費用体系。
「コミットメントθ」では、テレアポと訪問営業の両方に対応しており、テレアポ時の録音データやウェブ商談時の録画データなどを公開してくれるだけでなく、毎月2社に限定して受注することで、クライアント1社ずつに密着した営業支援を行うなど、顧客満足度の高いサービスを実現している営業代行サービスです。
kakutoku(カクトク)
営業戦略の立案からアプローチ、営業マネジメントまでワンストップで任せられる営業代行サービス「kakutoku」は、フリーランスの営業人材や営業代行会社を、業界や商材、事業フェーズに応じてアサインし、最適な営業代行チームを構築してくれる営業代行サービスです。
登録している営業人材は8,000人、営業代行会社は500社にのぼり、中には営業部長層やプレイングマネジャー層も登録しているため人材の幅が広く、より強い営業チームを組織することが期待できます。
コールシステムの体制構築費用や初期費用は不要で、予算の範囲内で柔軟に費用を設定できる点もメリットと言えるでしょう。
営業代行の費用を抑えたい企業向け「自動営業ツール」
営業をアウトソーシングしたいが、営業代行サービスを利用するには費用がかかる、という悩みを抱えた企業におすすめなのが、自動営業ツールです。
営業リストの作成や、問合せフォームへの投稿、メール送信などを自動で行ってくれる自動営業ツールは、営業代行サービスと比べて費用を低く抑えることができます。
ここからは、おすすめの自動営業ツールを2つご紹介しましょう。
GeAIne(ジーン)
問合せフォームや企業メールに自動でアプローチできる自動営業ツールが「GeAlne」です。
決裁者であるキーマンの開封率が高い問合せフォームへのアプローチを効率的に行うことで、受注確度を高めることができます。
また、AIによって自動で自社に適したアタックリストを分類、分析してくれるので無駄を省き、より受注の可能性が高いターゲットに絞ってアプローチを行えるのです。
費用は、問合せ自動入力機能の上限数が月2,000社からの基本プランで、月額44,000円(税込)からとなっています。
導入企業例
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APOLLO SALES(アポロセールス)
「APOLLO SALES(アポロセールス)」は数十万社の営業リストを保有し、キーワードや業種に応じて自動でリストを抽出、そのリストの掲載企業に対して1日最大1,000件の営業メールを自動送信してくれる自動営業ツールです。
また、メールの開封率や返信の有無など、アプローチ結果のスコア化も行えるため、効果を可視化できるだけでなく、その後のテレアポの成功率も高めることができます。
費用は月額数万円からの月額固定制で、最短で申し込みの翌営業日からの利用が可能となっています。
まとめ
営業の稼働力を高めつつ、営業担当者の負担を減らしたい、アポ獲得から商談成立までのプロセスを効率化したいというニーズを持つ企業におすすめの営業代行サービスですが、その費用体系は様々です。
営業代行サービスの利用を検討するにあたっては、今回ご紹介した費用相場や選び方も参考にしていただきながら、自社の営業課題や商材に適した費用体系を持つ営業代行サービスを選択していただければと思います。