新型コロナウイルスの感染拡大により飲食業界は大打撃を受けており、多くの店舗が経営環境・収益性の悪化に苦しんでいます。このような状況を打破する戦略として多くの店舗が取り組んでいるのが、フードデリバリーサービスを導入してのデリバリー対応です。
当記事では、デリバリー市場の現状・デリバリー対応時の課題・デリバリー管理システムを導入するメリット・デリバリー管理システムの主な機能・おすすめのデリバリー管理システムについてご紹介しています。
デリバリー対応を検討している方や、デリバリー業務の効率化を考えている方は、ぜひご参考下さい。
デリバリー市場は拡大を続けている
これからデリバリー対応を検討している飲食店の方は、まずはマーケットの現状や今後の展望について知っておくことが重要です。
ICT総研が2021年に発表したフードデリバリー利用動向調査には、同年までの市場規模と2022年以降の市場予測が示されています。
■フードデリバリーサービス市場 需要予測
2018年 | 3,631 |
2019年 | 4,172 |
2020年 | 4,960 |
2021年 | 5,678 |
2022年 | 6,303 |
2023年 | 6,821 |
※単位:億円
(参考:ICT総研「フードデリバリーサービス市場 需要予測」
https://release.nikkei.co.jp/attach/607899/01_202104051049.JPG)
フードデリバリー市場は従来から順調な拡大を続けていましたが、2020年の新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2021年にかけて大幅に市場が拡大。2022年・2023年にも市場は更なる拡大を続けると予測されています。
フードデリバリー単体で一大マーケットを形成している状況であるため、今後飲食店が売上をあげていくためには、デリバリー対応は無視できない戦略と言えるでしょう。
複数のデリバリーに対応する場合の課題
飲食店がデリバリー対応を行う際には、ユーザーの利便性向上や注文機会の拡大のため、複数のデリバリーサービスを併用することが一般的です。しかし、サービスの併用には以下のような課題が伴います。
- タブレット端末を複数用意する必要がある
1つのタブレットで複数のデリバリーサービスを利用すると、注文受付・対応・管理が煩雑となるため、サービスごとにタブレット端末を用意する必要がある。
- POSレジ・ハンディ・オーダーシステムを端末ごとに用意する必要がある
各デリバリーサービスごとに端末を用意するだけでなく、注文を処理するためのPOSレジ・ハンディ・オーダーシステム等も端末ごとに設定・連携させる必要がある。
- 端末・機器が混在するとミスが起こりやすい
複数の端末を同時に扱っていると、注文入力ミス・二重登録・抜け漏れといったヒューマンエラーも発生しやすくなる。
このように複数のデリバリーサービスを導入する際には多くの課題が伴うため、容易に導入に踏み切れない店舗も多くあるのが実状です。
デリバリー管理システムを導入するメリット
デリバリーサービスを導入する際に伴う課題の解決に役立つのが、デリバリー管理システムの導入です。ここでは、デリバリー管理システム導入により得られる主なメリットについて解説します。
- デリバリー対応業務の効率化・負担軽減
デリバリー管理システムを導入すれば、複数のチャネルから流入してくるデリバリー注文について、注文受付・注文対応・決済・配達まで一連の業務を一元管理することができます。
個別にデリバリーサービスを利用するよりも大幅に業務効率化・負荷軽減を図れることが最大のメリットです。
- デリバリー・テイクアウトの同時対応が可能
デリバリーとテイクアウトを同時に展開する場合は、別々に仕組みを作り別々に業務を行う必要があります。デリバリー管理システムであれば、両チャネルの業務プロセスを一括で対応できることもメリットです。
- 業務の正確性向上・ミス低減
デリバリー管理システムを導入すれば、全チャネルの注文状況・注文履歴をまとめて管理できるため、品切れ等への対応もスムーズに行うことが可能。注文は自動でシステムに反映されるため、人為的なミスを低減して正確な業務を行うことが可能となります。
デリバリー管理システムが搭載する主な機能
デリバリー管理システムは製品によって機能・性能の違いはありますが、ベースとなる部分の機能はある程度共通しています。ここでは、デリバリー管理システムに搭載されている主な機能について解説します。
- 注文一括管理機能
各フードデリバリーサービス・テイクアウトから流入してくる注文をシステムで一括管理・処理する機能。デリバリー管理システムの中心となる機能です。
- 集計・分析機能
各チャネルからの売上を自動で集計・分析する機能。1日・1週間・曜日・1ヶ月などさまざまな条件で絞り込むことが可能。
- 店舗管理機能
複数店舗のメニュー掲載・価格・在庫などを一括で管理することが可能。
- 外部連携機能
POSレジ・プリンター・オーダーシステムなどデリバリー・テイクアウト業務に必要な機器・システムとの連携が可能。
おすすめデリバリー管理システム5選
デリバリー注文の管理・配送依頼の効率化を図るためにデリバリー管理システムの導入を検討しているけれども、どのシステムを選べばよいか分からない方もいるでしょう。
ここでは、現在多くの店舗に活用されているおすすめのデリバリー管理システムを5選ご紹介します。
Orderly
Orderlyは、複数のデリバリーサービス・テイクアウトからの注文・売上管理といったさまざまな業務をタブレット1つでまとめて行うことができるデリバリー管理システムです。
- 主要デリバリーアプリ・テイクアウトアプリからの注文を集約
主要なデリバリーアプリ・テイクアウトアプリに対応しており、各チャネルからの注文を集約。1つのタブレットで効率的な管理が可能。業務負荷軽減や販売機会向上を図れる。
- プリンター・POSとの連携
外部のプリンター・POSと連携することで、注文入力の自動化・ミス低減を図れる。
- 売上分析・各種設定機能も充実
管理画面上で各チャネルの売上をまとめて確認することが可能。集計の手間を省き売上管理の負担を軽減。品切れ設定等の細かい調整も管理画面上から一括で行うことが可能。
Orderlyは、事前登録によりベータ版を無料で利用することが可能。実際にシステムの機能や操作性を試してから導入することができるため、導入にあたってシステムの実用性が気になっている方にはおすすめです。
delico
delicoは、デリバリー・テイクアウトの注文管理・売上管理をタブレット1つに集約、飲食店業務の効率化を強力にバックアップするデリバリー管理システムです。
主な導入メリットは以下の通りです。
- 効率的でスピーディーな業務を実現
タブレット1つで全てのチャネルからの注文を一元化、プリンターから自動印字することで、効率的でスピーディーな商品受け渡し・配送を実現。
- マネジメント機能も充実
メニュー・値段の変更、売上集計・可視化もタブレット1つで可能。いつでも状況を確認・分析することができるため、店舗マネジメントや業務改善もスムーズに行うことが可能。
- 導入・設定は本部がサポート
飲食店の現場とdelicoのシステム両方に熟知したスタッフが導入・設定をサポート。店舗の状況に合わせた導入・運用ができるため、パフォーマンスを最大化できる。
飲食店の現場を知り尽くしたメンバーとテクノロジーのプロにより開発されたシステムであるため、効率性だけでなく利便性に優れているのが大きな特徴。デリバリー管理システムを導入して業務効率化・生産性向上を図りたい方にはおすすめのシステムです。
camel
Camelは、複数のデリバリー・テイクアウトのオペレーション全般をタブレット1つでワンストップ管理することができるデリバリー管理システムです。
主な特徴・メリットは以下の通り。
- オペレーションの効率化
注文一括表示・履歴確認・売上集計・自店舗配達/配達代行の切替・到着時間調整など、複数のデリバリー・テイクアウト注文に関するオペレーションを一元化するだけでなく細部まで効率化することが可能。
- 外部システム・アプリ連携
レシートプリンター・POS・OESとの連携による注文入力の簡略化、自社サイト・オーダーアプリとの連携による注文対応など、外部連携を活用した業務効率化・対応範囲の拡大が可能。
- 複数店舗のマネジメント
店舗・サービス・業態・メニュー別の売上集計・分析機能・店舗マスタ管理など、複数店舗展開・複数業態展開を行っている企業のマネジメントも端末一つで一元管理。
Camelは、大規模チェーン店から個人店舗まで、規模を問わず5,500店舗を超えるさまざまな外食事業者に導入されているシステム。汎用性・機能性に優れた信頼できるシステムをお探しの方にはおすすめです。
Ordee
Ordeeは、複数のデリバリー・テイクアウト注文をタブレット1台で一元管理することができるデリバリー管理システムです。
主な特徴・導入メリットは以下の通り。
- ゴーストレストラン対応
デリバリーサービスだけでなく、ゴーストレストランでのテイクアウト注文もまとめて管理することが可能。
- プリンターとの連携が可能
プリンターとタブレットを連携することで、注文の自動印刷が可能。注文伝票をハンディーに打ち込む手間が省けるため、調理・受渡もスピーディーに。
- 各デリバリーサービスの操作・管理を一元化
注文管理・履歴確認・受付停止・品切管理など、各デリバリーサービスの操作をシステム1つでまとめて行うことが可能。
Ordeeは複数の店舗をチェーン展開する大手外食企業にも採用されており、売上向上・業務効率化に大きく貢献した実績のあるシステム。本格的にデリバリー・テイクアウト事業に注力したい方には非常におすすめです。
tabcent
tabcentは、デリバリー注文に関連する面倒な業務をタブレット1台に集約、大幅な業務効率化を図ることができるデリバリー管理システムです。
主な機能・特徴は以下の通りです。
- オーダー管理
複数のデリバリーサービスからのオーダーをタブレット1台で一元管理することが可能。デリバリーサービスを同時利用する際の煩雑さを解決。
- 売上管理
デリバリー注文の売上情報もタブレット1台で一括して管理することが可能。売上確認・集計の手間も低減できる。
- 入金管理
各デリバリーサービスからの入金情報・入金履歴もタブレット1台で管理が可能。経路もタイミングもバラバラの入金管理業務をスマート化できる。
tabcentは主要デリバリーサービス各社に対応しており、導入時・導入後のサポートも充実。初期費用も不要であるため、はじめてデリバリー管理システムを導入する方も安心して導入することができます。
導入前の相談についても可能であるため、デリバリー管理システムの導入を検討している方は、まずは気軽に問い合わせを行ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
飲食業界は現在新型コロナウイルス感染拡大の影響により多大なダメージを受けており、実店舗でのイートインだけでは十分な売上の確保が難しい状況です。今後外食企業・店舗が売上をあげて存続していくためには、各デリバリーサービスを活用したデリバリー需要への対応が鍵を握っていると言えます。
今回ご紹介したデリバリー管理システムを導入すれば、複数のデリバリーサービスを利用する場合においてもスムーズかつスピーディーに業務を行うことが可能。今後デリバリー対応に注力していく飲食業界の方は、生産性向上・売上向上のためにもぜひ導入を検討してみることをおすすめします。