【CRMとは?】今更聞けないCRMに関する疑問を解決!

【CRMとは?】今更聞けないCRMに関する疑問を解決!

【CRMとは?】今更聞けないCRMに関する疑問を解決!

【CRMとは?】今更聞けないCRMに関する疑問を解決!

最近注目度が一気に上がっている「CRM」

「CRMとは何だろう?」といった疑問を持った方も多いはず。

そこで、今回は今さら聞けないCRMとは何なのか、CRMを導入することで得られるメリットなどCRMの基本知識を解説していきます。

 

CRMとは?

最近「CRM」という言葉をよく耳にしますよね。

注目度が上がっているCRMとは、一体どういったものなのでしょうか。

こちらの章では、CRMの意味から誕生背景、CRMとITシステムとの関係を解説していきます。

 

CRMとは一体なに?

CRMは「Customer Relationship Management」の略で、日本語に訳すと「顧客関係管理」と訳されます。

顧客関係管理とは何かというと、文字通り「顧客との関係を管理する手法」のことです。

CRMでは顧客をビジネスの中心と考え、顧客との関係を管理することがビジネス成功のカギになるといった考え方です。なぜ顧客との関係を管理することがビジネス成功のカギにつながるのでしょうか。具体例を挙げて考えてみます。

 

あなたの会社ではインターネット広告の運用代理店を探していて、A社とB社どちらに依頼するか考えています。

 

A社:誰もが知る大手企業。運用に対しては実績もあるので、そこに関しては安心感はある。しかし、対応が機械的でどこかそっけない印象。

 

B社:中堅企業。実績は大手企業に比べると少ないが、顧客それぞれの問題をしっかり把握し親身に対応してくれることが特徴。

 

B社のほうに依頼したいと思いませんか?

A社とB社の違いは顧客を管理しているか、していないかです。B社のように顧客を管理できていると、顧客の求めていることを実現できるということなのです。

 

CRM誕生の背景とは?

現在の形のCRMは1990年代にアメリカで誕生しました。この頃のアメリカでは、情報のデジタル化により、消費者が自ら商品・サービスの情報を獲得できるようになりました。情報を獲得できるようになったユーザーは、商品・サービスの情報を比較・検討するようになり、次第に消費者のニーズは多様化するようになりました。すると企業は消費者の多様化したニーズを把握する必要が出てきます。

「顧客のニーズを把握する=顧客を管理する」という考えからCRMが誕生しました。

 

CRMの「顧客を管理する」という考え方を一気に定着させた出来事があります。それは、1998年にアメリカのアンダーセン・コンサルティング社(現在のアクセンチュア社)が「CRM−顧客はそこにいる」という書籍を出版したことです。この書籍ではITのシステムを利用しながら顧客の情報を分析・理解し、インターネットやコールセンターなど新しいチャネルを利用して顧客との関係を改善するといった考え方が提唱されています。

 

CRMとITシステムの関係とは?

CRM誕生の背景でご紹介した書籍「CRM−顧客はそこにいる」でも言及されているのですが、CRMとITシステムには非常に強い関係があります。

では、CRMとITシステムの関係とはどのようなものでしょうか。

 

ITシステムの発達により、企業はたくさんの顧客の情報を管理できるようになりました。顧客情報の可視化ができるようになったことが、CRM誕生の要因のひとつとなっています。

CRMとITシステムとは切っても切れない関係にあるため、「CRM=顧客管理システム」という認識する場合もありますが、厳密にいうと「CRM=顧客との関係を管理するビジネスの手法」であり、「CRM=ITシステム」というと少し語弊があります。ITシステムはCRM(顧客関係管理)を効率的に実現してくれるシステムの一つといえるでしょう。しかし、近年ではCRMとITシステムの深い関係が影響して、CRMを「顧客関係管理システム」と表現する場合もあります。

 

CRMシステムの機能とは?

前の章では、CRMとは何かということを解説しました。

次にこの章では、CRM(顧客関係管理)の手法をもとに開発された「CRMシステム」には、具体的にどういった機能があるのか解説していきます。

CRMの機能には大きく分けて「顧客の管理」「顧客情報の分析」「すでに利用しているシステムとの連携」の3つがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

機能1:顧客情報の管理

CRMシステムの最も基本的な機能は、「顧客の情報を管理できる」ことです。

CRMシステムは顧客の社名や担当者名、連絡先、住所など顧客の基本情報を管理できるだけではなく、その顧客との商談内容や商談の進捗、製品の購入状況も管理することができ、一目で顧客の情報がわかります。

 

CRMを導入していない企業では、これらの顧客情報を各自がExcelで管理することが多いです。CRMシステムはExcelと違って顧客情報を一括でまとめて管理できたり、常に最新の情報を複数人で共有できるなど業務の効率化が期待できる機能がたくさんあります。

 

機能2:顧客情報の分析

CRMには顧客の情報を分析できる機能があります。

機能1でCRMには顧客の情報を一括で管理できると紹介しました。CRMではその管理している顧客情報を分析することで、さらなる成果につなげることができます。

CRMを使った顧客分析の例:BtoBの場合

A社の既存顧客であるB社があるとします。

このA社がB社に対して進捗を確認して何らかのアクションをとるフォローができていないと、解約につながる可能性があります。

しかし、A社がCRMを導入してB社含む既存顧客を分析し、それぞれにあったアプローチをすることで満足度が向上し、今後も契約し続けてくれる可能性が高まります。

 

CRMを使った顧客情報分析の例:BtoCの場合

売りたい商品Cがあるとします。

CRMで管理している顧客情報を年代や購入履歴、居住地域で分類し、それぞれのセグメンテーションごとにどのような商品・サービスが売れる傾向があるのかを分析します。そして、商品Aに対して一番ニーズがありそうなセグメンテーションに対して、積極的に商品Aをアピールすれば、効率的に売り上げを獲得できる可能性が高まります。

 

こういったCRMの分析は契約や売り上げにつながるだけではなく、顧客に対して適切なアプローチができるため、顧客の満足度もアップすると考えられます。

 

機能3:すでに利用しているシステムとの連携

次にCRMは、CRMはすでに利用しているシステムと連携できる機能があります。

例えば、すでに会計システムや人事システム、生産システムなどを利用している場合、CRMはそのシステムと連携して活用することが可能です。顧客情報と会計情報などの経営情報と連携して管理することで、より深く分析することができるようになります。

 

CRM利用によって得られるメリットとは?

第2章はCRMの機能について解説しました。

第3章ではCRMを導入すると得られるメリットについて解説していきます。

CRM導入によって得られるメリットは大きく分けて
・顧客情報が一括で管理できるので業務効率化が期待できる
・顧客に対して的確なアプローチができる
・顧客満足度を高められる
の3つがあります。それぞれ詳しく見てみましょう。

 

顧客情報が一括で管理できるので業務効率化が期待できる

機能の説明でご紹介した通り、CRMを使えば顧客の情報を一括で管理できます。顧客の基本情報から商談の内容・進捗、製品の購入履歴など各自でバラバラに管理していた情報まで、一括でまとめて管理ができるようになるので、情報を共有するために会議を開くなどの無駄な作業が減り、業務の効率化が期待できます。

 

ここで、CRMの導入により業務が効率化した実例をご紹介します。

 

CRM導入企業:株式会社日立ソリューションズ東日本

導入CRM:eセールスマネージャーRemix Cloud

 

CRM導入前:設計部門から営業部門に提案する際に新規提案の段階では共有するツールがなく、設計部門と営業部門との意思疎通がうまくいかないという事態が発生していました。また、営業部門の動きが設計部門からわかりづらいといった事実もありました。

 

CRM導入後:営業部門が日々の日報や顧客の情報をCRM上に入力することで、設計部門はCRMを見れば顧客情報や営業部門の動きを把握できるようになり、設計部門と営業部門の意思疎通がしやすくなりました。意思疎通がしやすくなったことにより、毎週1回行っていた会議が隔週の半分に減り結果業務の効率化につながりました。

 

参考サイト:https://www.e-sales.jp/casestudy/hitachi/

 

顧客に対して的確なアプローチができる

CRMで顧客情報を一括管理し分析することで、顧客に対して適切なアプローチをしやすくなるため、結果契約や購入につながるといったことが期待できます。

 

CRM導入によって顧客に対して適切なアプローチができた実例をご紹介します。

 

CRM導入企業:ユアサ・フナショク株式会社

CRM導入企業の事業内容:首都圏を中心に「パールホテル」というビジネスホテルを展開するホテルチェーン

導入CRM:Visionary(ビジョナリー)

 

CRM導入前:インターネット経由の宿泊予約が増加し、それに伴ってチャネルの手数料も増加。利益を最大限に得るためのも、独自の予約システムを構築することが必要になりました。独自予約システムからの予約率アップとリピート率アップを狙いたいと考えます。

 

CRM導入後:サイトをリニューアルし、CRMと連携した宿泊予約システムを導入。CRM導入により、宿泊履歴などの顧客情報を管理し、会員制のポイントサービスやメールマーケティングを実施しました。結果順調に会員数を伸ばしています。

 

参考サイト:http://crm.is-visionary.com/case/case02.html

顧客満足度を高められる

CRMを導入することによって顧客情報を分析できるため、顧客の細かなニーズが捉えやすくなります。捉えたニーズの情報を活用して、個別でその顧客に合った製品やサービスを提供することにより、顧客満足度が高まります。顧客満足度が高まると、リピーターの増加や優良な口コミが広まり、新規顧客の獲得にもつながると考えられます。

 

CRM導入により顧客満足度を高められた実例をご紹介します。

 

CRM導入企業:オイシックス・ラ・大地株式会社

CRM導入企業の事業内容:Oisixの運用(ウェブサイトやカタログによる消費者へ野菜の販売)

導入CRM:salesforce(セールスフォース)

 

CRM導入前:Oisixには、おすすめの食材構成がすでに注文かごに入っていて、そこからユーザーが食材を組み替えて注文するといった特徴があります。注文変更は変更締め切りまで何度も可能だが、そのことを知らないユーザーが「いらない食材が入っていた」など不満を持ち、解約率が3倍に増えることもありました。

 

CRM導入後:解約率を抑えるためにCRMを利用して、ユーザーに対して変更締め切りまで細かにプッシュ通知を行ったおかげで、注文未変更者を63%削減することができました。その結果、解約リスクも大幅に削減できました。

 

参考サイト:https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/oisixradaichi/

 

CRM導入においての注意点とは?

第2章、第3章ではCRMの機能やメリットなどCRMのプラス面を解説しました。

しかし、CRMを導入する前に確認しておくべき注意点がいくつかあります。

第4章ではCRM導入においての注意点を解説します。

 

注意点1:CRMが自社の既存のシステムと連携できるか確認する

CRMシステムは既存の導入済みシステムと連携することで、より効果的に活用できるとCRM機能の解説でもご紹介しました。そのため、導入しようとしているCRMシステムが、既存のシステムと連携できるか確認が必要です。

注意点2:CRM導入前にルールを決めておく

CRM導入前に、ある程度運用ルールを決めておく必要があります。CRMは顧客情報を取り扱うので、もしその情報が漏洩してしまってはトラブルになってしまいます。そのため、顧客情報を見ることができる範囲を決めるなど、特にセキュリティー面においては事前にルールを決めておく必要があるといえます。

 

注意点3:CRMの利用目的を決めておく

CRMを導入する目的は何か、はっきり明確にしておく必要があります。利用目的を考慮して、導入するCRMを比較・検討することがいいでしょう。利用目的が明確でないままCRMを導入してしまうと、社内で定着せずに活用されないといった事態に至ってしまいます。

 

CRMを有効に活用しよう!

いかがでしたか?今回の記事ではCRMの基本知識を解説しました。

 

顧客管理を実現するCRMは業務効率化や顧客満足度の向上などさまざまな可能性を秘めています。

しかしCRMを導入する場合は、自社に合ったCRMを探す必要があります。業務の効率化や顧客満足度の向上につながるCRMを見つけて、さらなる成長のために活用してみてはいかがでしょうか。

 

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