BtoC向けにマーケティングオートメーションを使う場合のポイントとは?

BtoC向けにマーケティングオートメーションを使う場合のポイントとは?

BtoC向けにマーケティングオートメーションを使う場合のポイントとは?

BtoC向けにマーケティングオートメーションを使う場合のポイントとは?

マーケティングにおいて、マーケティングオートメーションはすでに当たり前のツールとなりつつあります。

特にBtoBの分野では、顧客管理システム(CRM)や営業支援システム(SFA)と合わせて、すでに導入している企業は多いのではないでしょうか。

BtoCの分野においても、インターネットやスマートフォンの普及によって、人々の情報収集の手段はより多様化しており、マーケティング担当者の負担は大きくなっています。

そんな中、BtoC向けにマーケティングオートメーションを導入検討する企業も増えてきました。

今回は、BtoC向けマーケティングオートメーションを使う場合のポイントをお伝えします。

 

BtoBとBtoC、大きな違いとは?

BtoC向けマーケティングオートメーションについてお伝えする前に、まず、BtoBとBtoCの違いについて、あらためて整理したいと思います。

BtoBとBtoCでは、顧客特性もマーケティング施策も大きく異なります。

BtoC向けマーケティングオートメーションの導入を検討されているならば、適正なマーケティングオートメーションを選択するためにもその違いを改めて理解しておく必要があります。

あまり考えずに、BtoBですでに導入しているマーケティングオートメーションをそのままBtoCにも導入してしまうと、「使い勝手が悪い」と後悔することになるかもしれません。

 

意思決定プロセスの違い

まず第一に、BtoBとBtoCでは意思決定のプロセスが異なります

BtoBでは担当者が情報収集を行い、その後、検討商品・サービスの営業担当との商談があります。

複数の商品・サービスを検討する場合、複数社の営業と商談を行ったり、同じ営業担当と複数回に渡って商談をする場合もあるかもしれません。そこからようやく意思決定フェーズに入ります。

意思決定においては、特殊なケースを除いて担当者の先に決裁者がいる場合がほとんどです。企業によっては、複数人に確認が必要だったり、稟議書の作成が必要だったりするかもしれません。

一方、BtoCでは意思決定は顧客自身が行います

時には家族や友人に相談することもあるかもしれませんが、あくまでも相談レベルにとどまります。

 

検討期間の違い

先に述べたように、BtoBでは意思決定まで複数人が関わり、多くの手続きが必要になるため、必然的に検討期間は長くなります。商品やサービスによって異なりますが、数日~長いと数か月という場合もあるかもしれません。

しかし、BtoCでは検討期間は比較的短く、即決ということもあり得ます

ただし、同じBtoCでも単価の高い商品、例えば車や家などの商品はこれに該当しません。

 

顧客数の違い

BtoBとBtoCの決定的な違いとして、顧客数(マーケティング対象数)の違いがあります。

BtoBで管理しなければいけない顧客数は一般的に数百~数万社程度なのに対し、BtoCでは数千~数百万人にも及びます

 

マルチチャネル・オムニチャネル

次の違いとして、BtoCではオムニチャネルでのマーケティングを求められるようになってきている事があげられます。

昨今、BtoB、BtoCいずれにおいても、マルチチャネルマーケティングは当たり前となっていますが、BtoCでは、インターネットやスマートフォンの普及によって、顧客の商品・サービスへの接点の持ち方がBtoBよりも多様化しているため、オムニチャネルでのマーケティングがより必要となってきているのです。

 

そもそも、マルチチャネルとは実店舗やECサイト、カタログなど複数の”チャネル”(経路)で顧客と接点を持つことをいいます。

ただし、各チャネルで在庫や顧客情報などは独立して管理され、双方間での共有はされません。これは、それぞれのチャネルの顧客は異なるということが前提となっているためです。

 

一方でオムニチャネルは、それぞれが独立することなく連動し、SNSなどでの接点も含め複合的に顧客の求める形で接点をもつことをいいます。

これによって、顧客は、実店舗やECサイト、LINEなど含め、さまざまなチャネルを一つの企業・ブランドのものとして認識します。

「時々、ECサイトで買い物もするし、お店にも行く」という人や
「お店でちらっと見て、夜ゆっくりネットで注文する」という人は多いのではないでしょうか。

このようにBtoCでは、顧客によって行動が異なり、また同じ顧客でも日によって行動が異なる場合もあり、何万通りの顧客行動パターンが発生します。

これまでのマルチチャネルでのマーケティングでは、同じ顧客に対し、違うチャネルから重複してマーケティングを実施したり、それぞれで顧客管理をしたりと企業側にとっては大きな負担となります。

こういった面から、BtoCではオムニチャネルでのマーケティングをしていく必要が出てきているのです

 

マーケティングオートメーションの特徴

BtoBとBtoCの違いについてあらためて理解できたでしょうか?

次に、マーケティングオートメーションの特徴を見ていきましょう。

 

マーケティング活動の自動化

マーケティングとは、簡単にいうと「顧客が求めているものを知り、それに合う施策を実施し、商品・サービスの売り上げにつなげる」ことです。

従来の人海戦術でのマーケティングでは、多くの人材リソースと時間、コストがかかっていました。

メルマガの配信を例にすると、

・顧客データの整理
・対象の分析、抽出
・メルマガ内容の検討
・メルマガ作成
・配信作業
・配信後の分析

と複数の工程があり、手を動かさなければならない作業的部分も多くあります。

「対象顧客を抽出して、リストを作成するだけで今日1日が終わってしまった」

なんて事もあるのではないでしょうか。

こういったマーケティング活動の「作業的部分」を自動化し、さらに「分析」までしてくれるのがマーケティングオートメーションです

これによってマーケティング担当者は、これまで手が回らなかった施策の企画など「考える」ことに時間を使えるようになります。

 

見込み顧客の獲得、育成、抽出

マーケティングオートメーションには、本格的な知識がなくてもWEB広告のランディングページの作成ができたり、メルマガ登録フォームや会員登録フォームなどの作成ができたりと、新規の見込み顧客の獲得に役に立つツールが備えられているものがあります。

ここで獲得した新規顧客の情報は自動的にマーケティングオートメーション内に蓄積されます。

こういった見込み顧客にメルマガ配信やDMなどで接点を持ち続けることで、商品・サービスにより関心を持ってもらい、さらに意欲の高い「有望な見込み顧客」へと育成していくことができます。

また、メルマガの開封有無や属性などで様々なセグメントをし、特定の見込み顧客だけを手動で抽出できるだけでなく、「有望な見込み顧客」をマーケティングオートメーションが自動で抽出してくれる機能もあります

 

One to One マーケティングの実施

先に述べたように、マーケティングオートメーションでは最新の顧客データを常に管理し、特定のセグメントをかけた顧客抽出が可能です。

非常に細かく、掛け合わせたセグメントでの抽出もできるため、顧客それぞれが求めているタイミングでより有効的な接点を持つ、「One to Oneマーケティング」の実施ができます

例えば、

・顧客が店舗の近くにいる時に、クーポン付きメールをLINEで自動配信する
・直近2週間に購入した顧客にお礼メールと案内を自動配信する
・誕生日の顧客に複数のパターンのお祝いメールの中からいちばんマッチするものを自動配信する

など、マーケティングオートメーションを使わないと手間も時間もかかるようなことが簡単にできてしまいます。

以上、マーケティングオートメーションの特徴をみると、マーケティングオートメーションはBtoBだけでなく、BtoCにおいても積極的に活用すべきであることが分かります。

 

BtoC向けマーケティングオートメーションを選ぶポイント

では、これまでの情報をふまえ、数多くあるBtoC向けマーケティングオートメーションからどのようなポイントに着目し、適正なものを選べば良いのでしょうか?

 

大量の見込み客データを保存できる

BtoCでの顧客の管理数は多く、大量の顧客データを保存できるマーケティングオートメーションかどうかは、まずチェックしなければいけないポイントとなります。

ここで気を付けたいのが、既存の顧客に加え、この先増え続ける見込み顧客数もある程度想定しておくことです。

また、顧客データに紐づくカード情報や購入履歴など関連データ、自社の商品データなども莫大なデータとなるため、そのデータ量にも対応できるものを選ぶ必要があります。

 

様々なチャネルでのアプローチが可能

オムニチャネルでのマーケティングができるかどうかはBtoC向けマーケティングオートメーションを選ぶ上で非常に大切なポイントです。

先に述べたように、BtoCでは顧客の情報収集の手段の多様化しており、ここ数年はLINEやFacebook、InstagramなどSNSでのマーケティングが活発になってきています。

BtoC向けマーケティングオートメーションにおいては、基本のEメールだけでなく、SNSなど複数チャネルでのアプローチ機能が備わっているか、またどの程度のことができるのか、付随する機能の充実度などの確認が必要です。

 

コンテンツ作成が便利

One to Oneマーケティングを実施するためには、より短期間でPDCAを回していく必要があります。

マーケティングオートメーション上で、これまで外部に発注していたようなコンテンツの作成が、プログラミングやデザインの知識がなくても自身でできれば、その実現は難しくありません。

BtoC向けのマーケティングオートメーションは、以下のような機能を備えています。

・メールフォーム作成
・問い合わせや資料請求フォームなど各種フォーム作成機能
・WEBサイトの構築、改修機能
・ブログ作成機能

ただし、マーケティングオートメーションによって、上記のような機能が一部なかったり、あっても簡易的なものだったりと、仕様が異なるので、導入の際は細かく確認したいポイントです。

 

細かなシナリオ作成が可能

マーケティングオートメーションのメイン機能の一つに、「シナリオ機能」があります。

あらかめ設定した顧客行動に対し、自動的にメールを送るなどの施策を実行してくれる機能で、「この行動をした顧客対し、この施策を実施する又は停止する」という設定をすることを「シナリオ作成」といいます。

顧客の行動パターンが多様なBtoCにおいては、この「シナリオ機能」でどれくらい細かいシナリオの作成ができるかどうかは非常に重要なポイントとなってきます。

シナリオ作成は自分たちで行わなければならないので、作成の際にサポート機能があったり、画面が直感的で使いやすいマーケティングオートメーションかどうかといった点も検討要素の一つになります。

 

BtoC向けに活用できるマーケティングオートメーションツール

では、いくつかBtoC向けニケツ用することができるマーケティングオートメーションツールをご紹介します。

是非、参考にしてみてください。

 

Salesforce

CRMやBtoB向けマーケティングオートメーションでも有名なSalesforceですが、BtoC向けのマーケティングオートメーションも提供しています。

すでにCRMやBtoBでSalesforceを導入している企業にとっては、データ連携が取りやすく、全ての情報を一元管理することができます。

また、カスタマイズ性が高いのも特徴一つです。

aimstar

分析・ターゲティングに強いことが特徴のマーケティングオートメーションです。

拡張は可能ですが、カスタマイズ前提の製品ではなく、そのため、あらかじめユーザーが使用しやすいように設計されています。

分析画面の操作性の良さもポイントです。

Cross-Channel Marketing Platform (CCMP)

BtoCに特化したマーケティングオートメーションです。

データ抽出やシナリオ機能など基本の機能のほか、メール配信機能が充実していてメールマーケティングに強いのが特徴です。大手企業も多く導入しています。

Hubspot

WEBページやブログ記事、広告からのランディングページなどのコンテンツをマーケティングオートメーション上で簡単に作れます。

SEO対策のアドバイスなどもしてくれるため、WEB施策に強いのが特徴です。

無料版もあり、試しに使用してから有料版を導入することができます。

b→dash

データ管理、分析、メール配信などの基本機能に加え、WEB広告連動、フォーム作成機能など、マーケティングオートメーションに備わっていて欲しい機能が一通り装備されている網羅性の高さが特徴です。

このマーケティングオートメーションで完結することも多いため、他製品との連携が必要なく、全体コストを抑えられます。

まとめ

BtoC向けマーケティングオートメーションについてポイントやおすすめをまとめましたが、いかがでしたか?

マーケティングオートメーション導入を検討される際は、是非、参考にしてみてください。

現在、BtoB、BtoC問わず、マーケティングオートメーションは様々な製品が発売され、それぞれ得意とする領域がありますまた、随時機能もアップデートされています。

各社の営業担当と商談の場を設け、各機能の詳細や導入事例などを聞くほか、製品のデモンストレーションをしてもらい、使いやすさを確認することもおすすめします。

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